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軍隊みたいな職場に嫌気が。若き代理店マンの相談に“関西弁ロシア人”が出した答えとは

コラム

お金を稼ぐための犠牲はどこまで許容すべき?

 そんなことを言ったって「お金を稼ぐために犠牲を払うのは人間社会の掟じゃないか」と言われるかもしれません。でも、その払う犠牲が「生きることが苦痛になるレベル」であっていいのでしょうか。

 毎日死ぬほど嫌な気持ちで会社に向かい、ご飯も仕事のせいで美味く感じず、休みの日は疲れて何もできない。休日に身体を癒したと思ったらまた月曜が始まる。今後定年するまで毎日これ……それって人間?

 ご立派な人たちは「子供の笑顔を見るだけでツラいことも乗り越えられる!」とか「良い買い物をしたらそんなの吹っ切れる!」と言う。でも、誰しもがそんなに立派ではないんですよね。少なくとも僕はそんなことで乗り越えられない!!

 僕は、子供をもつ経験をしていないからその幸せは分からないし、今後本当にその幸せが訪れるのかも分からない不透明な中で頑張れません。そもそも、短期的な幸せのために人生の大部分を犠牲にできるほど身も心も強くありません。

全然仕事が見つからなかった頃の記憶

小原ブラス

小原ブラスさん

 多少稼ぎが悪くたって楽していたい! 豪遊じゃなくていいから、ほどよく楽しみたい! そう思うのです。だから人生の大部分を占める仕事の中に生きがいがないと絶対嫌! そんな人もいていいと思います。

 僕が関西から東京に出てきた20歳の頃、何の経験もなく、全然仕事が見つからない時期がありました。やっとの思いで就職した会社は今思うとややブラックだったと思います。

 お客さんに大袈裟な営業トークをさせられ、その人に必要かどうかも分からない商品を売りつけて罪悪感の日々。毎日嫌だなと思いながら出社をしていましたが、次の環境が見つかる自信もなく本当に長い間働きました。最初の就職ってそういうもので、転職するには相当な勇気がいるものなのです。

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