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部下を「ほめるだけ」の上司のもとで、優秀な人材が育たないワケ

ビジネス

「何をやるか」ではなく「なぜやるか」

ハラスメント

 しかし、この2つでは「意味を与える」ことができません。この2つはどれも「何をやるか」の域を出ないからです。

「なぜやるか」を意識づけるには、成果目標と同時に「意義目標」が必要不可欠です。特にこの変化の流れが激しい時代には、常に柔軟にやるべきことを変える行動ができるかが問われます。

 それには意義を持たせることなしに実行することはできないのです。やるべきことを指示しても部下は自分で考えることはしません。でも意義を持てば、自らの頭で考えようとするのです。

 ポジティブ心理においてはこれを「意図的行動」と呼び、簡単にいえば「自分でやる」ほうが「他人にやらされている」より気持ちがいいし、行動につながるということです。ぜひ、明日から部下に「なぜこれをやるのか」を考えてから指示を出してみてください。必ず部下が変わってくるのが分かるようになります。

<TEXT/ロミオ・ロドリゲス(プロフェッショナル・メンタリスト)>

プロフェッショナル・メンタリスト。1972年香港生まれ。説得術、交渉術のエキスパートであり、ビジネス心理専門家である。幼いころよりイギリス、カナダ、日本とさまざまな国々で生活し、4か国語を操る。相手の心を読み、暗示をかけ、操作をするエンターテイメント「メンタルマジック」を日本に確立させた第一人者

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