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「28歳までは何をやってもいい」新作『ジュラシック・ワールド』脚本家インタビュー

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――映画人として、スティーヴン・スピルバーグと仕事をすることの実感を教えてください。

トレボロウ:この4年の間で、スティーヴンとの関係も当然変わってきている。最初はすごく畏れ多い存在だった。彼に自分の考えをプレゼンするときというのは、どうしても彼が気に入るようなものを考えるし、彼のために成功させなくてはという気持ちが強かった。でも前作で成功したおかげもあって、彼が僕に多くの部分を任せてくれるようになった。

 スティーヴンとマイケルが作り上げたシリーズを、一部自分が自由に作らせてくれる立場を与えてくれたことは非常に有難い。4年前に比べて、近い存在になった。でも、その上に胡坐をかくつもりはないし、彼が“スティーヴン・スピルバーグ”だということは決して忘れてはいない。常に最大の敬意を払って接しているよ。

息子が伊丹十三映画から受けた影響!?

ジュラシック・ワールド/炎の王国

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』© Universal Pictures

――トレボロウさんが影響を受けたなかで、日本の映画監督や作品などについて聞かせてください。

トレボロウ:クロサワ映画だね。息子にも観せているよ。『羅生門』(’50)とかね。あと、日本に来る前に伊丹十三監督の『タンポポ』(’85)を観せたんだ。

 さっきお昼にラーメンを食べに行ったんだけど、息子は、『タンポポ』でやっていた通りに、チャーシューを食べるときにはどんぶりの内側に軽く叩いて、敬意を持って食べるというのをちゃんとやっていたよ(笑)。

――読者にメッセージをお願いします。

トレボロウ:大人になっていくうちに、生活に追われたり、仕事があったり、家族を持ったりと何かと大変になっていくと思う。でもこの映画を観るために映画館に入っていくと、8歳のときの自分に戻ったような純粋な気持ちになれるはず。日常を忘れて『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の世界を楽しんでほしい。

<取材・文:望月ふみ 写真/奥野和彦>

ジュラシック・ワールド/炎の王国』は7月13日(金)より全国公開

ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異
Twitter:@mochi_fumi

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