「頼み方が雑!」周囲を振り回す“お局様”に、新入社員が与えた変化
自分のミスを棚に上げて…
さらにチームリーダーは、外出から戻るたびにお菓子を買って帰ってきて、Aさんの機嫌を取っていたそうです。
「そういう時にはわかりやすくテンションが上がって、何だか見ているこっちが疲れてしまいますよ。普段は僕も含めて営業マンはとにかく我慢することでやりすごしていたのですが、ある時、堪忍袋の緒が切れてしまったんです。
僕の得意先の経理担当が少し神経質で、毎月決まった日に伝票を送付しないといけないんです。なので僕も念のため、毎月Aさんに確認してから送ってもらっていました。が、一度送付が遅れてしまったことがありまして……当然、烈火の如くクレームが入りました。たまにミスをするのは仕方がないと思うんです。
ただ僕が許せなかったのはその後の言い訳がましい態度ですね。毎月同じ時期に送っていたのに『指示の仕方が悪い』と悪びれず、この件とは関係ない愚痴を他の事務員に触れ回ったり。さすがにカチンと来てAさんと口論になってしまいました」
新入社員の登場で環境に変化が
そのときはリーダーが仲裁に入り、最終的にはなぜか熊川さんが謝罪するかたちで事なきを得たそうです。これでは熊川さんの気持ちは収まりませんね。日々Aさんに対するストレスと戦いながら仕事を続けた熊川さんですが、ある心配な出来事が起こったそうです。
「新入社員で女性の営業が配属されることになったんです。Aさんの性格的に、周囲から可愛がられるような新人は気に食わないでしょうし、これはいじめられるぞ……と戦々恐々としていました。
でも実はその新人は配属される前に、社内研修の一環で事務職を2か月体験してからの着任だったんです。そのため、おおまかな事務仕事はマスターしており、おかげで事務処理でわからないことはその子がアシストしてくれるように。Aさんの機嫌を取ることも自然と減っていきました」