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サイバーエージェント傘下になったプロレス団体社長に聞く、経営の極意

ビジネス

コロナは「業界最大手を抜けるチャンス」

DDT

これからは無観客試合の配信を積極的に行うそうだ

――会場費はこれまでと同じですか。

高木:後楽園ホールは若干変わりますけど、他の会場はほぼ変わらず、なんなら変わらないところのほうが多いですね。当然用意している席数のMAXまでお客さんは入りません。これまで後楽園ホールでDDTが興行を行うと、通常1200人くらいは埋まっていたところが、今は客席が間引かれて、最大でも700人分の席しかない。これまでどんなに悪くても800~900人を切ったことがないので、そのつもりでいたんですけど、再開した後に最低動員数を下回りました。

 はっきり言って、お客さんの足は遠のいています。関東近郊から来てくれるお客さんも多かったけど、「ライブやスポーツ観戦を極力しないように」と勤め先から言われている人も少なくない。

 だから、僕たちはオンラインを伸ばして行こうかと。5~6月で「WRESTLE UNIVERSE」(主要大会の生放送や過去の試合が見放題の動画サイト)で配信していた「DDT TV SHOW」(月2回程度無観客で行うTVマッチ)を再開することにしました。「DDT TV SHOW」を行ったことで動画配信サイト「WRESTLE UNIVERSE」の会員数が増えたんですよ。だからこれは無観客でやり続けるべきだと思いました。

 声を大にして言いたいんですけど、今は最大のチャンスです。我々もそれなりのダメージは負っていますけど、ひょっとしたら「業界最大手を抜けるチャンスなんじゃないかな?」とも思います。今までにないアイデアを捻り出して切り抜けていきたいですね。

<取材・文/大楽聡詞 撮影/白鳥純一>

22歳でラジオDJデビュー。その後、ナレーターとしてニュース番組を担当。またスポーツ実況を担当し選手個人に興味を抱きスポーツライターとして活動を開始。その他、司会やアニメーター等、様々な活動を続けている
Twitter:@dailucky1

【DDT・大会インフォメーション】

 KO-DタッグとDDT EXTREME級の2大タイトルマッチを始め、全日本プロレスからレンタル移籍中の秋山準選手が参戦する「3対3綱引き戦」など魅力的なカード満載の「Who’s Gonna TOP? 2020」は9月27日に後楽園ホールで開催。
 また、王者・遠藤哲哉に同門 佐々木大輔が挑むKO-D無差別級選手権試合を始め、NOAH丸藤正道・OWEのCIMAらも参戦する「Ultimate Party 2020」は11月3日に大田区総合体育館で行われます。

 動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでは、両大会の生配信を鑑賞できます。詳しくは、DDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。

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