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シャープ、買収されて4年連続黒字。勢いを取り戻せるか?

ビジネス

シャープを語るうえで欠かせない「人物」?

 また、会社の雰囲気を語る上で83万フォロワー(2020年7月10日時点)を誇る有名ツイッターアカウント(@SHARP_JP)は象徴的です。2011年5月という同社の不調期に始まった試みですが、買収後も取りやめになることなく、現在も運営が続けられているのは興味深いです。

鴻海精密工業

シャープを買収した鴻海の拠点 Foxconn offices in Silicon Valley © Andrei Gabriel Stanescu

 なお、労働関連の判例・大きな不祥事は特に見受けられなかった一方で、シャープは商標や特許に関する訴訟が多く、最も注目された2015年の「IGZO商標訴訟」でした。

 IGZOは、独立行政法人科学技術振興機構(JST)が特許を持っている「酸化物半導体」の略称であり、技術。シャープはJSTから許諾を得てIGZO技術を用いてスマートフォン用液晶画面の生産をしたのですが、「IGZO」を自身の商標として出願したところ、JSTから商標登録の無効審判請求を受けてしまいます。

 結果はシャープ側の敗訴となりますが、ロゴマークなどIGZO関連の別の商標は引き続きシャープ所有のものとなっています

シャープ「ホワイト/ブラック度」判定

シャープ:★★★★☆

年収

※画像はイメージです

 一度は経営が傾いたものの、鴻海の助けを借りて、何とか持ち直しつつあるシャープ。経営再建にあたっては現場の調整など難関はありますが、同社がそれを乗り越え、黒字化を早期達成したことは評価されるべきです。

 今後を不安視する声も一部にありますが、新たな注力事業を探る試みが複数立ち上がっています。新規事業は何が当たるか全くわからないため、新しい試みがたくさん出てきているのは期待が持てます。
 また、給与水準も700万円台と高水準であり、大きな不祥事も特になかったため、最終的な評価は★4としました。

<TEXT/アラートさん>

ブラック企業を生き抜いた歴戦のプロダクトマネージャーが、公開情報からホワイトorブラックを判定し、率直な理由とともにお伝えします。
Twitter:@blackc_alert
note:ブラック企業アラート

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