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「リモートワークの達人」が伝授。社内の会話、働き方をどう見てる?

学び

「仕事はどんどん引き継ぐ」という評価制度

――フルリモートだと社内のコミュニケーションが取りづらそうですが、忙しい人に業務が偏ったりしないのでしょうか。

山本:弊社の評価制度には「業務を引き継ぐ」という項目があります。自分の仕事をどんどん新しい人に引継ぎ、自分は新しい仕事をするというのがオレコンの風習になっています。そのため、同じ部署のメンバー全員がどんな作業もできる状態になっていて、誰が抜けても問題ない環境を整えております。

――オフィス勤務と違ってフルリモートでは、スタッフがしっかり働いているか確認するのが難しいように思います。

山本:弊社では「何をしたら時給いくら」という評価基準が明確に定められております。例えば、最初は「言われたことを実行できた」、次の段階では「○○を何%改善する」など、自分で考えて現状より改善する必要があります。このように細かく何かひとつ達成したら時給が上がる、という仕組みになっております。

リモートワークは「真の実力」が試される

オレコン

育児と仕事を両立するスタッフも多い

――最後にこれからリモートワークに取り組もうとしているビジネスマンに向けて、何か伝えたいメッセージはありますか。

山本:リモートワークはその人の真の実力が問われます。リモートワーク導入によって、会社にいると有能だと思われていた人が実は全然仕事ができなかったり、周りに仕事を押し付けているだけだったりということが明らかになってしまいます。

 リモートワークは楽だと考えているなら、正直なところ、会社勤務のほうが楽だと思います。それはリモートワークでは全て自分自身で業務を管理して結果を残さなければいけないからです。しかし、通勤時間がなく、誰にも邪魔されない環境が手に入ります。

 自分の実力が発揮できることを望んでいる人にとっては、リモートワークは精神的にも体力的にもとてもお勧めです。

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 新型コロナウイルスの影響で、今後もしばらく自宅で働かざるを得ない日々が続くと予想される。フルリモートワークを実践するオレコンの取り組みを参考にする企業も今後続々と増えていくかもしれない。

<取材・文/永代明介>

1992年生。港区のIT企業でエンジニアをしながら、複業でライターをしてます。趣味は読書とラジオ。お笑い全般が大好き。編集・ライター養成講座40期生

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