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富士そば従業員「このままでは生活できない」新型コロナの影響で悲痛な訴え

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富士そばからの回答は不十分

 こうした交渉に対し、ダイタンキッチンからは4月15日、「マスク着用、手先のアルコール消毒、毎日の検温、店内の換気といった感染防止対策を実施している」「組合員に対しては、これまであるいは今後のシフトカット分について全額の給与補償を行う」「雇用調整助成金を活用する」との回答があった。

 しかし、「組合員以外の全従業員への全額の給与補償」「営業停止といった抜本的な対策についての回答」が、いずれも不十分だとして、ユニオン側は17日に再び団体交渉の申し入れを求めている。

 もとはITエンジニアとして働き、現在は千葉県内の富士そばで働く、岸本優さん(52歳)はシフトカットによる苦しい懐事情をこう明かす。

「年齢的な理由もあり今年1月から富士そばで調理や接客の仕事をしていました。1日8時間、週に5日間働き、給与は17万~18万円と、決して多くはありませんが、なんとか1人暮らしで生活していける額でした。しかし、今回の新型コロナ感染拡大によって2月28日以降、大幅なシフト減が行なわれ、3月の収入は10万円を切ってしまう見込みです」

時短営業で労働時間が半減近くに

飲食店

会見に臨む岸本さん「黙っていないで声を上げることで、現状を変えられるのだと感じた」

 政府や各自治体からの営業時間短縮の要請が行なわれ、これまで24時間だった岸本さんが働く店舗も20時閉店に。週40時間だった労働時間は、週24時間にまで減少している。

「今は食費を削ったり、貯金を切り崩したりして生活していますが、このままでは生活ができません」と岸本さんは語る。

「とはいえ、生活するためには今の仕事を続けざるを得ない。現在も毎日、電車に乗って仕事場に向かったり、店舗では不特定多数の方と接するので、自分が新型コロナに感染してしまうのではないかという恐れがあります」

 奇しくもこの日は、前日夜に安倍晋三首相が、首相官邸で記者会見を行い、緊急事態宣言の対象地域を東京都など7都府県から全国都道府県へと拡大することを発表したばかりだった。いつまで続くかわからない自粛ムードのなか、不安を抱える労働者も多いだろう。

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