ショートパンツの“風通し”が良すぎた…クールビズの悲喜劇
「これで隠して」女性社員の好アシスト
カバンで隠すのも限界がある、どうしたらいいかと思い悩んでいたという工藤さん。
「お茶を運んできた女性社員に、ぼくが股間を慌てて隠しているところを見られてしまって、これは万事休す……と思いました」
ところが、その女性社員は一笑に付すどころか、工藤さんの耳元で「商談中にカバンで隠すと、変に思われますよ」と言って応接室を出ると、黒のバインダーを手に戻ってきました。
「彼女は『これで隠してください。帰る時に、受付に渡してくれればいいですから』と、冷静に事態を察して助けてくれたのです。無事に商談が終了して、受付で黒のバインダーを戻したら、受付の女性はすべてを把握した顔で『クールビズの時期に、たまに起こることなんです』と小声で教えてくれました」
自分以外にも赤っ恥をかいた人がいると知り、驚いたといいます。さっそく、帰社してすぐ、営業部で残業していた同僚にこの一件を話します。
「てっきり、同じく腹を抱えて笑ってくれると思ったら、なんということでしょう。同僚も新入社員だった頃に、ベリーショートパンツで商談に臨み、股間からポロ見えで、クライアントに笑われた経験があったのです。なんという偶然だと、がく然となりました」
さらに遅く帰社したもう一人の同僚が「合コンで知り合った女性と、最初のデートで気張ってベリーショートパンツをはいていったら、ワインバーで横チンになって、気づいた頃に、女性が帰ってしまったよ」と、まさかの失恋話を披露。工藤さんほか同僚も、赤っ恥をかいて以来、ベリーショートパンツは履いていないそうです。
<取材・文/夏目かをる 取材協力/矢加部英達>
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