仕事中の「トイレ制限」された20代女性が、”社長宛の内容証明”で謝罪を求めた結果
日本労働調査組合が全国20~49歳の会社員516名を対象に行ったブラック企業に関するアンケートによると、「自身の勤務先がブラック企業だと思う」と回答したのは31.2%。年代別では20代が33.9%でした。3割がブラック企業だと思う定義の第1位は「サービス残業」、第2位は「ハラスメント」と続きます。
パワハラ、セクハラ、モラハラなどハラスメントの種類は多様ですが、なかにはトイレの回数を制限されるなど生理現象を著しく阻止する悪質なものもあります。特に体調の変化やホルモンバランスによってトイレの回数がまちまちになりがちな女性にとって、まさにイジメ以上のものでしょう。
今回話を聞いたのは、フリーの編集者・本郷明日香さん(仮名・28歳)。ハラスメントが起こったのは、財閥系企業や行政から仕事を発注されている派遣先のデザイン会社でした。一体何が起こったのでしょうか。
「水は昼休みに買え!」
2021年10月半ばから12月末 まで港区にあるデザイン会社で医療者向けのカタログ誌の編集業務を担うことになっていた明日香さん。派遣先はリモート対応を重視した綺麗なオフィスでしたが、出社している社員がまばらで、どこか寒々とした雰囲気があったそうです。
「就業開始すぐにまさかの出来事が起こりました。就業の翌日にワクチン接種に予約がすでに入っていたため休みをもらい、2日後に出社したところ喉の渇きが酷くなりました。そこで同じ部署の40代くらいの男性社員に承諾をもらって、近くのコンビニで水を購入して戻ってきました」
するとその男性が「昼休みに買え!」と、明日香さんに対し、怒鳴ってきたそうです。
「トイレの回数」を注意
「びっくりしましたが、すぐに『次回からそのようにします』と謝罪しました。それで終わりかと思ったら、そのことについて派遣会社に通報があったんです。担当者から厳重注意のメールがきてしまいました」
途方に暮れてしまった明日香さんですが、ここからさらなるハラスメント被害に遭うことになります。
「就業から1週間後に、派遣会社を通じて『トイレの回数が多い』という苦情をもらったときは、あ然としてしまいました。派遣会社の担当者も『気をつけて』と軽く注意する程度でしたが、でも生理現象ですよ。仕方ないじゃありませんか」