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ホームレスへの「差別発言」をどう解くべきか?関西弁ロシア人・小原ブラスの見方

コラム

ピロシキーズの「甘口人生相談」

 普段は辛口だとか、毒舌だとか言われる僕ですが、毒を持った言葉を使うと、どうしても「これが正解だ!」と、1つの答えを決めつけてしまいそうになるものです。でも、人生の答えは1つであるはずがない。

ピロシキ

 だから、あえて“甘口で”読者の皆様の人生相談にのってみようというこの企画、数ある沢山の正解の中のほんの1つだけ、参考になればという思いで、おこがましくも答えさせていただければと思います。今回は、社会のモヤモヤに関するこんなご相談。

 ピロシキーズの関西弁ロシア人のほう、小原ブラス@kobaravlas)が答える、今回のご相談はこちら。

Q:なぜ差別発言を支持する人がいる?

【32歳・男性・杉並区】

「生活保護を受けている人」や「ホームレス」の命を軽視するような YouTubeでの発言が、先日話題になりましたが、こうした、社会に批判を浴びるような「コンテンツ」が世の中に出回ることに恐怖を覚えます。こうした発言を支持する人たちもたくさんいるのは驚きですが、発言を聞くとつい丸め込まれそうになりそうです。はっきりと反論を言葉にできないモヤモヤを抱えています。こうした意見をお二人はどう見ますか?。

A:正論を聞くより自分の頭で考えてみよう

 YouTubeで流行ってますよね。「正論」だとか「論破」だとかそういうジャンルの動画。調べてみると「論破系YouTuber」っていうらしいですね。どんな時も上手に理屈をつけて発言をする方が多いので、ボーッと観ているとなんだか納得させられて共感をしてしまいそうになります

 このようなコンテンツの発信者を応援する視聴者の多くは、普段自分が言いたくても言えないことに正当な理由をつけてズバリと言ってくれるところが気持ちが良くて求めているのかなと思っていたのですが、どうもコメント欄をみているとそうではないらしい。

 どちらかというと、「勉強になりました!」みたいなコメントが多いところをみると、視聴者は世の中の物事に対してどのように解釈して捉えていいのかが分からない時に、「解釈の正解例」を知りたくて観ているのではないかと感じます。

「解釈の正解例」を教えてもらう怖さ

小原ブラス

ピロシキーズの小原ブラスさん

 そんな解釈の模範解答をくれるを先生が「ホームレスや生活保護受給者には価値がない」などと、誰もが疑問に感じる発言をしたのですから、炎上するのも当然のことですね。だって、信頼のない人の変な発言って「またアホなこと言いよるわ」程度で終わりますから。

 いつも正しいことを言ってる人は、この先もきっと正しいことを言うんだ! 自分の知らないジャンルのこともきっと正しいことを言っているんだ!と、盲目的に受け止めるのは怖いことだなと改めて感じさせられました
 
 世の中には色んな啓発本や、教材、教育系コンテンツが溢れていますが、どんな物でも疑いという眼鏡のレンズを通すことは、自分だけの「己」を確立するためには絶対に必要なことだと思います。

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