好きなのに…27歳女性が「あえて夫と離婚した」理由
女性にとって、結婚は憧れの将来の夢……。しかし、そんな常識が変わりつつあります。みなさんは、あえて結婚しない「AK女子」という言葉を聞いたことがありますか?
名字の変更や出産など、女性は、結婚で変わることが男性よりも多いです。たとえば結婚で姓を変えるのは女性が96%とほとんどです。
今回取材したのは、一度は結婚を選択したものの、日本の夫婦・結婚の制度に疑問を覚えたAK女子・楢橋千尋さん(仮名・27歳)です。
一度結婚したけれど……夫婦同姓に疑問
「26歳で結婚した人は、大学生の時から付き合っていた私の生涯で唯一の恋人です。研究室で出会った彼とは、お互いに初めての恋人として付き合い始め、そのまま7年を共に過ごし、結婚まで至りました。
ただ、私は昔から日本の女性の社会進出の不徹底ぶりや、結婚における男性との扱いの違いなどに疑問を持ってきました。そして自分が実際に結婚して、それまでの自分の名前を失った時、大きな喪失感を覚えたんです」
26年間生きてきた自分の名前で、これからも生きていきたい……。そう思った楢橋さんは、ある決断をします。
「彼ともしっかり相談して、夫婦別姓……つまり、離婚して同居することを決めました。夫婦別姓に関しては様々な意見がありますが、女性の中にはやはり自分の名字のまま結婚したいという人も多くいると思います」
親世代から夫婦別姓に厳しい意見
そうして離婚後、別性を名乗りながら同居を始めた楢橋さん夫婦に待っていたのは、親世代の冷たく厳しい意見でした。
「夫婦別姓は自分たちの意思だけで選択しました。自分たちの両親はカンカンで、やっぱり日本の家制度の厳しさと冷たさを思い知りました。
ただ、私の両親は、相談もせずに離婚したことを怒りはしたものの、最後は私の選択を認めてくれました。
しかし、彼の両親は違いました。今回の夫婦別姓に関しては、私が強く望んだことであり、彼は私の意見を飲んでくれただけだったので、どうしても許すことができなかったそうです」
彼の両親からは「戸籍に傷をつけてまですることじゃない」「子どもができたらどうするのか」「ローンを組む時はどうするのか」など、あらゆる角度から責められたそうです。