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奨学金を借りてまで“Fラン大学”を卒業した若者。後悔はあるか?

学び

返済額は少ないが、後悔している

 大学卒業後に新卒で入社した通信系企業で今も働き続けている山上さん。新卒、中途問わず、新しく入社してくる社員の最終学歴を常に気にしているそうです。

「新卒で入ってくる子が明治大学出身とかだと、ジェラシーを感じます(笑)。実は大学名だけで給料にも差がつけられてるんじゃないかとか疑心暗鬼になってますし。職場ではいまだに『あれ、山上君って大学はどこだったっけ?』とかいう話も振られたりしますが、適当にごまかしてますね。やっぱり、大学名は大切です」

 そんな彼は、日本学生支援機構から借りた奨学金約60万円を、現在月々6000~7000円ほど返済しているといいます。

「家庭の事情もあり、途中から1年、奨学金を借りました。4年間借りた人に比べれば返済額も微々たるもので、恵まれているとは思いますが、どうせ借金をするならもう少し名のある、そしてレベルの高い学校が良かったです。結局、金を払ってその大学の名を買うわけじゃないですか。そう考えると、本当にもったいないことしたなと痛感しています」

奨学金を一括返済できない悲しい理由

 毎月、返済金が口座から引き落とされるたびに、つまらなかった大学生活が蘇るそうです。

「職場でジェラシーを感じるたびに、『ああ、金借りてこんな思いをするのか』と悲哀を味わってます。たった1年間借りただけとはいえ、返済終了はまだまだ先なので、今後もこの呪縛から逃れられないと思うとツライですよ」

 そのくらいの返済額ならば、一括で返せそうなものですが、それは考えないのでしょうか。

奨学金

山上さんの口座。摘要欄には返済金とカード入金が交互に記載されています

「ボーナスをもらった月は返せないこともないけど、せっかく入ったまとまったお金が跡形もなく消えるのは嫌です。
 まあ月6000円程度なので、地道に返すやり方でいいかなと思ってます。ただ、給料から引き落としをされるのはなんかシャクなので、返済用の口座は別にしています。返すに必要な分だけせっせと入金している形ですね」

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