泣き寝入りは嫌!お局ハラスメントに遭遇した派遣社員が通報した結果…|職場ミステリー
お局がヒートした“人事”をめぐる件
ところが誰にも文句を言わせないほど権力を持つお局がヒート。そのきっかけが、森下さんの正社員人事をめぐる件でした。
「就業してから半年後に、常務に呼び出された私は、派遣社員から正社員になる話をもらって驚きました。しかも常務は既に派遣会社にも打診していたんです」
その直後から、お局社員Hが部署内の女性事務員2人とつるんで、森下さんが正社員になる事を阻止しようと嫌がらせを開始したのです。
「就業後に女子更衣室でHさんがいきなり『今うちの課の空気が悪いのはあなたのせいなんだよね』と嫌なことを言い出しました。『私が何かしましたか』と尋ねると、『あなた、常務と仲良いじゃない?デキてるんじゃないか、ってみんな噂してるよ!』。これは酷い。そこで『非常に心外ですけど、一体誰がそんなことを言っているんですか』と私がいらっとすると、『いや……まぁ、うちの課の人全員かな…』とHさんが意味深な笑いをしたんです」
驚きと呆れで絶句
森下さんがさらに尋ねると、Hさんは部長や課長の名前も挙げ、しかも「事務の女性たちとランチした時に『常務がそんな森下さんを気に入っているなら、いっそ家政婦にでも雇えばいいのにねー』なんて3人で話していたんだよね」とにやにや笑いをしたのです。
森下さんは絶句。Hさんの無神経さもさることながら、Hさんがいかに目の前の人を卑下しているという自覚がないことに、驚きと呆れで言葉を忘れたのです。そんな森下さんに、お局Hさんが追い打ちをかけます。
「だからね、森下さんはまだ正社員が早いと思うの。だってまだわかってない業務がいっぱいあるじゃない?私は森下さんのためを思って言っているのよ」
はぁ…と森下さんは思わずため息。派遣社員なのに正社員のような責任ある仕事を任され、それをこなしていた自分を褒めてあげたいと思っていたのに、こんなハラスメントを受けるとは、と一瞬泣きたくなった森下さん。でも奮い立つことができたのは、前職の派遣社員も同じようなハラスメントを受けていたのではと思ったからです。