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「学歴コンプ」上司のもとで、エリート新人が味わった“地獄の日々”

コラム

営業100件して契約1件がとれるかどうか

 さらに、東南アジアなど外国人労働者や、その家族にも営業対象を広げていたそうです。

「インターネット回線の訪問営業で毎日団地を回りますが、高齢者はネット回線のことを知らなかったり興味なかったりして、契約が取れません。外国人に至っては、話を聞いてもらえるまでが一苦労。途方に暮れました」

 厳しいノルマこそなかったが、それでも「契約を取れないと肩身が狭かった」と、加藤さん。

「1日100件回って、やっと1件契約が取れるという目安です。そのため10件取るためには、1万件回らなくてはならない。これは体力勝負の世界。頭脳を使うことのない部署に僕を飛ばした元上司のせせら笑いが目に浮かびます

IT企業に転職。リーダーの才能が開花

転職

 頭の回転が速く、即決するタイプの加藤さんは、会社に存続しても将来はないと判断します。

「大学のゼミの先輩に相談したところ『お前にふさわしくない。さっさと辞めてしまえ』と肩を押されたので、新卒で2年ちょっとで退職するのは恥だという気持ちも吹っ飛びました。辞表を出して転職活動を始めたところ、あるITベンチャー企業からスカウトされたんです

 最初はIT業界に興味がなかったものの、BtoBに定評があり、さらに海外進出が目覚ましいその企業の急成長ぶりに魅力を感じて転職。

「社内のSEのオタク君たちが、性格的に可愛らしくて、いろいろと面倒を見ているうちにリーダーとしての才能が開花したみたいです(笑)

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