「女性なら就職しなくて大丈夫」23歳が就活で痛感した“ありえない世代間ギャップ”
入社面接での試験官の一言にドン引き
「『ここの職場は女性が多いけど、みんなと上手くやっていけますか』って聞かれたんです。女性同士のチームワークを重視して働くような職場みたいで、育児休暇などの面では優遇されていそうでした。だけど、チームで作業を分担して働くため、長く勤めていても役職に就けないようでした。明らかに女性は出世できない仕事をずっと任されているような業務内容だったんですよね……」
沙希さんは、すでに就職も決まっています。でも来年の春からその職場で働くのをためらっているようです。
「同級生の男子も新卒で入社した会社で一生働きたいという考えの人は少ないんです。自分の時間を大事にしながら、好きなことをしたいなんて言っています。でも親とか周りからは『男なら、きちんとした会社に入りなさい』と発破をかけられることも多いみたいです。私も卒業後は就職をしたいけれど、ずっとそこにいるのは嫌なんです」
とりあえず就職はするが…
就活をはじめてみて困惑したのは「男なら就職」「1つの仕事を極める」という価値観や、「好きなことを仕事にしたいというのは難しいから、趣味にしておく」といった昔ながらの考え方がいまだに残り続けていることでした。
「まだ気分的にはすっきりはしていないですが、就職はするつもりなんです。ただできれば『女性だから楽な仕事』とか、『働かなくても大丈夫』みたいな偏見はなくなってほしいですね」
女性の社会進出が叫ばれて久しいですが、就活の時点ではまだ女性の立場が軽んじられることもあるようです。少しずつでも改善されるのを願うばかりです。
<TEXT/池守りぜね イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>
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