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赤字続きの「老舗文房具メーカー」の行く末。買収され、視線は海外に

ビジネス

禍根を残した争奪戦のきっかけは…

仕事

 ぺんてる争奪戦のきっかけは創業家による株式の売却。創業者の孫の堀江圭馬氏が社長を解任されると、投資ファンドに株式を譲渡しました。そのファンドにはコクヨが出資をしており、ぺんてるの株式をコクヨが投資ファンドから取得。提携協議を進めていました。

 コクヨは2019年11月に子会社する方針を発表。しかし、ぺんてるがプラスと資本提携を準備しているとして破談となります。ぺんてるの経営陣は従業員持ち株会などの保有株を合わせ、過半数の株式を確保しようとしました。しかし、ぺんてるの株式の3割は元ぺんてるの社員が握っていました。コクヨが狙いをつけたのは、元社員などが保有する株式でした。

 経営陣を悩ます争奪戦がようやく終結し、プラスとぺんてるの“海外攻略”が始まります。

<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ>

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。現在はコンサルタントという名の中小企業経営者のサンドバッグ役を務めるかたわら、経済の面白さを広く伝えるため、開示情報を分析した記事を書いている。好きな言葉は美食家・北大路魯山人の「硬め、麺少なめ、ニンニクマシマシ」

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