結婚して実家に帰った25歳夫「生活リズムが合わない」妻と兄の板挟みに
血がつながっている兄弟だからこそ、相手の癖や素行に許せないと感じることもあります。が、一方で、血がつながっているゆえに強く注意できないことも多いようです。そこで、「bizSPA!フレッシュ」で過去に掲載した記事の中から特に反響の大きかった「兄弟姉妹のトホホな話」にまつわる人気記事を再掲載します(初公開2020年1月10日、情報は掲載当時のものです)。
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若いうちに結婚する2人は、経済的な問題で自立できず、夫婦どちらかの実家に入って暮らすというのはよくある話です。
しかし、長年一緒に生きてきた家族の中に他人が入り込むのは、想像するよりも大変なこと。そんな事情から生まれる嫁姑問題もよく聞きますが、結婚相手の兄弟と折り合いがつかない事例もあります。
結婚して実家で子育てすることに
大学在学中に彼女が妊娠、卒業してすぐに結婚した稲葉祐介さん(仮名・25歳)。当時は満足な子育てができるようなお金は捻出しようがなく、親のすねをかじる形で、奥さんと子どもと、稲葉さんの実家に住み始めたといいます。
「同級生だった彼女が大学卒業を目前にした時期に妊娠発覚。話し合った結果、働きながら子どもを育てていくことにしましたが、嫁は子どもが大きくなるまでは働くことができません。しかしお互いに奨学金の返済もある状態でしたので、結局、僕の稼ぎだけで家族全体を養うことは無理だという話になり、子どもが大きくなって経済面が安定するまで、僕の実家で暮らすことになりました。
実家にいたのは母だけだったので、嫁と子ども、そして母との4人暮らしは当初、なんとか上手くやっていけていました。母も率先して子育てに協力してくれましたし、家計は母のパートの稼ぎにも助けてもらいながら、お金を貯めて、早く家を出ることを考えていました」
“嫁兄問題”が深刻になっていく
建設系の職場で働き、実家住まいで家賃を浮かせて、奨学金を返済する生活だった稲葉さん。幸い「嫁姑の不仲」もそれほどはなく、穏やかな暮らしを送っていたものの、数か月でその平穏は崩れてしまいます。
「母と嫁は、たまに衝突しながらもなんとかやってくれていたんですが……。僕たちの暮らしを壊したのは、実家に帰ってきたバンドマンの兄です。彼女と同棲していたようなのですが、『フラれたから』と、ふらりと帰ってきたんです。
バンド活動だけでは食っていけない兄は、バーテンダーとしても働いていました。そのため、家に帰ってくるのは早朝4時。酒を飲んで酔っ払った兄がバタバタと朝帰りすると、子どもが起きてしまい、ほぼ毎日“早朝起き”に悩まされるようになりました」