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「ピザポテト」は“お好み焼き”の転換?カルビーの“神”が語る、ヒット商品の作り方

ビジネス

芋の供給不足に対して思うこと

――ビジネスモデルと聞くと、異常気象による芋の不作やコロナ禍での輸送の問題による供給不足などの問題が記憶に新しいです。

遠藤:「ピザポテト」も不作の影響で販売休止になったこともありますし、社を挙げての課題ともいえますね。かつては原料調達の問題から、ポテトチップスを通年販売することに相当苦労した時期もあったんです。そうして1980年には原料部門を「カルビーポテト」として独立させ、安定供給を目指してきました。現在カルビーでは、全国の生産者の方と契約しており、年間約34万トンものじゃがいもを国内だけでも調達しているんですよね。

 このような取り組みや長年の歴史があっても、地球環境の変化の影響などから、最近では一筋縄にはいかなくなってきているとも感じています。なので今の私の夢も、カルビーの持つ原料の生産から商品出荷までの農工一体型のビジネスモデルを、円滑に回していくことなんです。

体重測定は毎朝欠かさない

カルビー

カルビーはポテトチップスだけでも年間100種類以上を発売

――遠藤さんご自身もまた、勤続40年近くです。試食でポテトチップスをたくさん召し上がってこられたと存じますが、体型維持のために気をつけていることはありますか?

遠藤:若手の頃は上司に「一袋食べないとなにもわからない」と言われていましたし、やはりスナック菓子はよく食べてきました。ポテトチップス類に限っても、年間100点以上も新しいものが出ているほどですからね。

 20代の頃に3〜4kgほど一気に太ったことがあって、それから1日の総摂取カロリーに気をつけるようになり、以後はキープしています。体重測定も10年以上毎朝欠かしません。運動面では散歩が好きなので、リフレッシュも兼ねてよく歩いてますね。渋谷から新橋といった距離を、美術館などに寄ったりしながら歩くこともしばしばです。

 この健康意識は部署や会社での通達ではなくて個人的なものですが、私からチームメンバーに「1袋食べきれ」と言ったことはありませんよ(笑)。

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