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職場のLINEで素を出せない…新入社員の悩みを一変させた「まさかの誤爆」とは

コラム

女性から届いた意外過ぎるLINEとは

 新人研修プログラムが始まって2週間が経過した日のことです。蒼さんは会社から帰宅し、少し疲れたのでソファに横たわりテレビを見ていました。

「ふとLINEの通知が鳴ったので、昼間の会話の続きかと思って、スマホを手に取り確認したんです。するとそこには、Mさんから『今何しとん』とのメッセージが届いていたのです……。まさかの口調、シンプルな文体、突然の関西弁。普段のMさんの振舞いからすると全く想像のできない文面で、僕はその時にMさんに対してただならぬギャップを感じました」

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 とはいっても、Mさんの言葉とは思えないLINEに驚きを隠しきれない蒼さん。とりあえず「え? 今テレビ見てるけど……」とだけ返信しました。

「何だったのかと不思議に思いつつもMさんからの返事をすこし待っていると、Mさんから『あ、ごめん間違えた(笑)』との連絡がきたんです。その後に続く弁明LINEによると、どうやらMさんにはLINEの登録名が僕と全く一緒の幼馴染がいるそうで、その子に向けて送ったつもりだったそうです(笑)。不本意ながらも、Mさんの意外過ぎる一面が見られてよかったですけど」

2人の間に訪れた変化

 次の日もいつもと変わらず新人研修に励む蒼さん、そしてMさん。2人はその合間合間で、昨日あった出来事について言及し、盛り上がっていました。そんな中、Mさんに小さな変化が見られたのです。

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「いつも穏やかで丁寧な標準語を使っていたMさんでしたが、その日を境に、僕の目の前では関西弁でしゃべる素の姿を見せてくれるようになりました。ありのままを見せてくれることがどれだけ嬉しいことかをその時に実感し、僕もその日からMさんに対して気遣いなく素の自分を見せられるようになりました」

 仕事面においても2人の本領が発揮され、今や切磋琢磨し合えるよき同僚となっているそうです。

「そんな小さな出来事から3年が経ちましたが、その時のおかげで僕自身のコミュニケーション能力も向上させることができました」と、社会人となり3年目に突入した蒼さん。目下その女性に恋のアプローチをするため日々試行錯誤しているとか。蒼さんにも本当の春が訪れるといいですね。

<TEXT/ダイフク>

ライター。我流の筆跡鑑定にハマっているバツイチシングルマザーというカテゴリーに属しています!

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