各国で異なるスパークリングワインの名称

　そしてスパークリングワインは世界各国で造られているが、その名称は国や地域によって異なる。代表的な名称は以下の通り。

【スパークリングワインの名称】
・フランス＝ヴァンムスー、クレマン
・イタリア＝スプマンテ
・スペイン＝エスプモーソ、カヴァ
・ドイツ＝シャウムヴァイン、ゼクト

　ややこしく聞こえるかもしれないが、これらはすべて各国によるスパークリングワインの名称だ。そして、シャンパンもスパークリングワインというくくりの中にある1種。では、シャンパンは他のスパークリングワインに比べて一体何が違うのか。

シャンパンと名乗るには厳しい条件が

「シャンパン」と名乗るためにはいくつかの条件があり、それらを満たしたものだけが「シャンパン」と名乗ることができる。おおまかに3つにまとめると以下の条件を満たす必要がある。

1. 地域：フランスのシャンパーニュ地方で造られていること
2. ぶどう品種：シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエの3種類か、いずれかを使っていること
3. 醸造方法：シャンパン（シャンパーニュ）製法と呼ばれる伝統的な瓶内二次発酵方式で造られていること

　そしてこれらのほか、AOCと呼ばれるフランスのワイン法に規定された条件（収穫高、醸造期間、アルコール度数など）を満たしたものだけがシャンパンと名乗れる。

　つまり、スパークリングワインのなかでも、「フランスのシャンパーニュ地方でAOC法に則り、決められたぶどう品種を使って瓶内二次発酵方式で造られたスパークリングワイン」のことをシャンパンと呼ぶ。詳細はわからなくとも「シャンパンを造る条件や規定は細かくて厳しいんだな……」という認識は持っていただけただろう。