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業績好調な会社にコネ入社したのに…予想外のボーナスカットを嘆く26歳男性

コラム

赤潮被害で転職先の状況が一変

赤潮

 ところが、2021年9月ごろから北海道の太平洋沿岸部で赤潮が発生。それも過去最悪レベルのもので、加工品の原材料を地元や近隣の港から仕入れていた砂岡さんの会社も深刻な打撃を受けることに。

 商品の注文は山のように来ているにもかかわらず肝心の魚介類が手に入りにくくなり、製造ラインをストップさせなければならなかったといいます

「会社にとってコロナはむしろ追い風になっていただけに、今回の赤潮は完全に想定外の事態でした。地元周辺だけでなく道内全体の水産業が被害に遭っているため、仕入れるのも困難な状況です」

ボーナスも1.5か月分減少に

「輸入品に頼るという方法もありますが、大量販売の大手と違ってウチのような小規模な会社は地元産にこだわってナンボ。当然、今期の業績見込みも大幅に下方修正され、冬のボーナスも本来なら給料2か月分だったはずなのに0.5か月分になってしまいました……

 実家暮らしなので生活が困窮することはないようですが、自分の会社が自然に左右されるものだとその厳しさを痛感。しかも、漁業の中でも養殖業は立て直しに今後数年はかかる見通しで、自社の来年以降の売り上げにも大きく関わってくるのは必至です。

「仮に来年も赤潮の異常発生が続けば、持ちこたえるのは難しいかも。さすがに2年連続で起きるとは思いたくないですけど、最近は異常気象が続いていますから。それに赤潮がなかったとしても北海道でのサケの漁獲高は激減しています。卸価格を値上げして収益を確保しているとはいえ、限度があります」

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