カンニング竹山の仕事論、“やる気スイッチ”クソ喰らえ「オンオフは決めなくていい」
「キレ芸」今は望まれないことも
――「キレ芸」と言われることに対しては、どう思っているのでしょう。
竹山:それは自分の武器なので、ありがたいです。今は望まれないこともありますけど(笑)。でも、自分の理想には近づいていると最近思うんです。芸人としての理想には全然近づいてないんだけど、人間的な理想でいうと、年取ってギャーギャー怒ってるヤツってみっともなくて面白かったんですよね、昔から。
酒飲んだ帰りに電車の中ですげえブチ切れてるヤツとか、バカじぇねえのこのおじさんって思いながら、ゾクゾクしてすぐ見に行って、「どうしたんすか?」なんて聞いちゃう(笑)。
――芸人としての理想像は。
竹山:いつまでもイジられるオヤジでいたい。いいなあと思うのは、笑福亭鶴瓶師匠です。鶴瓶師匠って、僕らのちょっとしたいたずらに門を広げてくれる。僕は同世代にザキヤマ(アンタッチャブル山崎弘也)やら有吉(弘行)やら、天才たちがいっぱいいて、そのてっぺんを取るというよりは、鶴瓶師匠のような、独自の立ち位置がある芸人ではいたいですね。
必死にやるから結果が出る
――2014年の『エンタの神様 大爆笑の最強ネタ大大連発SP』(日本テレビ系)で、竹山さんはパンツ一枚になって、「必死にやりなさい、一生懸命やりなさい」と熱く呼びかけました。これは2004年、同番組に中島さんと初出演した時のエピソードを踏まえてのもの。当時、なんとか存在の証を残そうとするあまり、ウ○コをしようとした竹山さんに中島さんがキレるというレアな姿が流れたうえ、強制退場させられたという事件があり、そのうえでのネタでした。
竹山:特番のたびに、総合演出の五味(一男)さんが毎回声をかけてくれてて、ずっと断っていたんですけど、“おじさんがパンイチで説教する”というアイデアが出た時に、それだったらやろうと。おじさんが必死でやってるっていうね。
――今一度、若者へメッセージを伝えるとしたら?
竹山:熱さとか必死さって、避けがちかもしれないけど、大事なことは今も昔も変わらない。結局必死でやったり熱くなったりすると、ある程度結果が出てくるんです。そうすると、ちょっと楽しいぜっていうことでしょうね。ちょっと頑張ってやってみると、結果が出るからおもしろい。
あと、昔僕も言われたことで、実証でそうだなと思うのは、頭で考えてわかっていたつもりのことでも、実際動いてみると結果が違う場合があるということ。例えば、仕事行きたくないな、飲み会行きたくないなって思った時、行かないという選択肢もいいんですよ。行かないほうが自分の時間は作れるからね。
でも、行ってみたら、想定外の事件が起きたりする。あの人意外と優しかったとか、行った居酒屋のメニューがめちゃくちゃ美味しかったとか。行くまではイヤだけど、行ってみたら楽しんじゃったとか、あるあるでしょ? 迷うなら、動いちゃったほうがいい。もちろんハズレはあるんだけど、意外と当たりもある。そこで知り合った人と、意外なところでまた繋がっていくかもしれないしね。