カップかき氷「サクレ」36年間人気の秘訣と、苦戦したフレーバー
スライスレモンの製法は企業秘密
スライスレモンは商品の特徴でもある。開発段階では、商品化にあたって苦労もあったようだ。
「販売当時、喫茶店でスライスレモンがカップに浮かぶ紅茶や、レモンスカッシュが流行っていたんですよ。見た目にもオシャレですし、アイスの味としても珍しいとなりレモン味に決まりました。ただ、かき氷の上に乗せるスライスレモンの開発には、さまざまな苦労もありました。
開発当初、単純にスライスしたレモンを乗せるだけでは酸っぱすぎて食べられないことが分かり、かなりの試行錯誤を重ねました。詳しい製法は社外秘のためお伝えできないのですが、現在も基本的な作り方は変わっていません。ほどよい甘みと酸味を残せるように工夫しています」(齊藤さん)
“あのスライスレモン”に、正しい食べ方はある?
ちなみに、誰もが一度は食べたことがあるだろう“あのスライスレモン”だが、正しい食べ方はあるのか……。気になる疑問をぶつけてみた。
「それぞれお好きなように。弊社としては、自由にみなさん食べていただいてかまいません(笑)。ただ、開発者の立場からすると、苦労した部分もありますので、最初にそのまま噛み締めていただくのがうれしいというのも本音でして。レモンの甘酸っぱさ、おいしさを楽しんでもらえればと思います」(齊藤さん)
「意外と、皮まで食べられるのを『知らなかった』という声を聞くこともあるんですよね。ただの飾りだと、思っている方もいるそうで。私は、初めに砕いてかき氷とある程度混ぜてから食べるのが好きですが、それぞれお気に入りの食べ方を見つけていただければ(笑)」(三上さん)