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セレブ御用達ショップ「キットソン」が復活。米国人創業者が語る、転落と再生

ビジネス

コロナ禍に限らず「市場の変化に合わせる」

キットソン

L.A.で流行っているモノやコトは、ここに来れば一目瞭然と言っても過言ではない品揃え

 時代やマーケット(市場)は常に変化している。一世風靡したビジネスモデルも、何らかの原因で奈落の底に落ちることもあるだろう。倒産後に復活した時には、Tシャツやパンツの横に帽子、アクセサリー、マグカップ、文房具、本などを置き、客がじっくり考えずに簡単に商品を選べるような工夫をしていた。

「このディスプレイ方法だと、Tシャツとベースボールキャップと本、おもちゃとソックスとキャンディというふうに、1人のお客さんが平均3点の商品を購入してくれる」と2016年春当時、ロスさんは明かしていた。

キットソンは「L.A.が大好き」

キットソン

パシフィック・パリセーズに2021年1月にオープンした4号店。小規模で、旗艦店(本店)をコンパクトにした「ミニ版キットソン」

 最後にロスさんは、L.A.とキットソンについて、こう語る。

「年間を通して温暖で、常に天気が良くて、カジュアルな雰囲気とポップカルチャーが楽しいL.A.が大好き。L.A.はパワフルな街で、世界が注目する街のひとつ。この街をテーマとしたセレクトショップは、キットソンだけだと自負している。L.A.のポップカルチャーを発信する店としてこれからも展開していく

 コロナ禍に限らず、アパレルに限らず、常に時代やマーケットの変化と消費者の求めていることを観察しながら、消費者がワクワクするようなビジネスを行なっていくことが、この時代を生き抜く鍵だろう。

(註)同ショップのサイトでは海外への商品発送は対応していないため、日本から商品を購入することはできない。

<取材・文/藤本庸子 Yoko Fujimoto>

米国カリフォルニア州ロサンゼルス33年在住のフリーランスライター。雑誌「アンアン(anan)」「メンズクラブ(MEN’S CLUB)」などのライターを経て、米国へ移住。米国起業家向け雑誌トップの「Entrepreneur Magazine」にてスタッフライター、NHKラジオ第一放送「ラジオ深夜便」ワールドネットワークにてリポーターの経験も。現在、新聞、雑誌、ウエブサイト、ラジオ、テレビなど、さまざまな分野および媒体をこなす

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