うつの限界と手越祐也さんのYouTube。難病になった俳優が「生配信でリハビリ」する訳
数か月は全然口が開かなかった
――アメーバ「こえのブログ」で、手術直後、やっとのことで話している声が残っています。
間瀬:僕、頭蓋骨以外に頬骨も切断して、その時に頬の筋肉も切っちゃったので、退院してからも、数か月は全然口が開かなかったんです。リハビリを続けて、徐々にしゃべったり、歌ったりできるようになって、今くらい話せるようになるまでは、半年かかりました。なので、生配信の初期の頃は、全然喋れていなかったと思います。
――配信では、具体的にどんなリハビリをしていたのでしょうか。
間瀬:最初は歩くことから始めたんです。入院して予想以上に筋力が落ちてしまって、階段も四つん這いでのぼるほど。8月に退院したから、9月までに走ってみたいと思っていたんだけど、叶わなくて。だからみんなと「走れるようになりたい」とか、目標を立てていって。
小学生から人生をやり直し「僕、人生得してる」
――ファンと一緒に目標を立てたんですね。
間瀬:そうです、そうです。走ることはできたから、じゃあ今月は漢字を書いてみたいな、といった感じで。脳出血をしてから、後遺症なのか、ひらがなとかはすぐ書けるんですけど、漢字は基本書けないし、読めない漢字が明らかに増えました。病気する前も書けない漢字、ありましたけどね(笑)! ハハハハハ。
配信しながら、みんなと勉強しているんです。ファンの方たちも、「じゃあこの漢字書いてみて」「これはこう読むんだよ」とか、協力してくれる。そこで僕が、じゃあお礼に、今日歌ってみる!っていうやり取りをしたりして、もはやファンというより仲間。何気ないやり取りも、全てリハビリになっていますね。なんか、僕、小学生からやり直しているんですよね、人生を。
――小学生から。
間瀬:筋力が落ちると、お箸やお皿を持つのも大変。ご飯の食べ方とか、お箸の持ち方、靴を履くのも下手くそだし、口が開かないから、カレーライスだって上手に食べられない。お風呂に入るのも、身体を拭くのも大変。すべてが“やり直し”なんです。でも、全然大変なんかじゃない! めっちゃ毎日おもしろい。
だって、今は大変かもしれないけど、今日ちょっと頑張ったら、明日は今日よりちょっと歩けてるし、ちょっと走れてるかもしれない。そうやって毎日生きてると、今日より明日が笑えてるかなって。笑えるチャンスがたくさんあると思うと、僕、人生得してるなと思うんです。