非モテ男5人がマッチングアプリに挑戦。春が来るかもしれない<連載>
Tinder担当・喜平:同い年の女性とマッチ!
◆ 喜平(25歳)
これから「あぁ、めっちゃよくないことをしたなぁ……」っていう体験のことを書こうとしているので、とても腰が重いです。ほんとに……。しかしそういうことに向き合っていかないと先には進めないので、真摯に振り返っていこうと思います。
それは年が明けて、東京で2度目の緊急事態宣言が発出されたあとの1月中旬のこと。さらっと飛ばしていますが、クリスマスは当然のように何もありませんでした。兵庫県の田舎から上京して3年目、コロナの影響で帰省もできず人生で初めてひとりの年末年始を味わい、より孤独感あふれる状況です。
そうなるとマッチングアプリ欲が増すというか、やはりいくぶんか急き立てられるものがあるもので。この頃合いでマッチしたのが、同い年の25歳、しほさん(仮称)。
プロフィールを見るあたり映画と音楽の趣味が合いそうな女性で、そして何よりも今回は、正直に言うと写真に写っている顔に惹かれて「Like」を押しました。ちょっと丸顔気味で肌の白い、好きなタイプだったんです。
家が程よい距離感の近さ
「『ジョゼと虎と魚たち』とか『愛がなんだ』とか、イタい女が好きそうな映画はだいたい好きです」と自虐のように彼女は言っていましたが、僕も好きだったので単純に趣味があってうれしい気持ちでした。
早々にLINEに切り替えてやりとりをしていると、かなり家が近いことが判明しました。実際は違うのですが、下北沢と三軒茶屋みたいな距離感。数字にして2kmくらいの距離です。こんな時勢なのですが、トントン拍子で話が進み、一度会ってみることにしました。前回の教訓があったのと、夜はお店が早く閉まるので「お昼にちょっとお茶をする程度」という約束で。
僕の住む最寄駅まで来てくれるということになったので、ワクワクしながら待ちます。前回と違って顔がわかってるので安心だなぁ、とか思いながら。しかしこの安心というか期待が、まさかの事態を招くことになるとは思いもしていませんでした……。
<構成/bizSPA!マッチングアプリ部>