芸能生活50年の研ナオコさん、「自分を大事にすること」ってなんですか
縁をつかむためには「自分が変わっていく」
――1976年、『あばよ』がオリコン・チャートで初めて1位を獲得し、数々の賞を受賞。同年、中島みゆき作詞・作曲の『LA-LA-LA』で第27回NHK紅白歌合戦に初出場しました。
研:人との出会い、縁というのはすごく大きいわね。縁って、作ろうと思って作るのは無理だと思う。自分が変わっていくと、それに近い人がやって来るの。そこから変わると、また違う人が来るの。だから自分次第なんだよね。そして、それまでやらせてもらったことは全て無駄はないということ。
でもね、失敗することってすごく大事。なんで失敗したんだろうって考えると、次からはそこを気をつけようとする。何回失敗したっていい。今度からこういう風にしていこうって思うと、自分が変わってくるでしょ? そうすると、その時の自分と波長の合う人が来てくれる。
ステージ、バラエティ、コマーシャル、いろんな現場があるけど、私はいつも、後々絶対必要になっていくだろうなと信じてやってる。
コロナ禍で、思うようにいかなくなった
――長い芸能生活のなかで、「思うようにいかない」と思ったことは、ありますか。
研:思うようにいかないのは、まさに今、この時代ね。コロナで、外に出られないもん。ライブをやりたいのに、できない。今はね、「信じる」ことが難しい時代でしょ。それでも信じるしかないと思う。とにかく、自分に自信を持って、自分を大事にしてもらいたいと思います。
――自信をもつために、大切なことは何でしょうか。
研:自分と同じ人はいないのよ。誰に何を言われても、「だって、あなたは私じゃないんだから、わからないでしょ?」って思っていい。親でも兄弟でも、よ。
私はちっちゃい時から、私は私だもん、あなたじゃないもんって思っていました。人と比較したってみんな違うから、意味はないですよね。例えば私の場合、声が出る限り私は歌う。それが自分を信じること、自分を大事にするということね。