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夜職、正社員を経て、28歳女性が“慎重な起業”に挑む理由「気持ちがあれば体が動く」

ビジネス

なぜいまだにダブルワークを続けるのか

 木田さんは現在、事業会社で営業として雇われながら、自分の会社・株式会社PATHREEのCEOも務めています。

「立ち上げたのは『START PR』という、広報を探している企業とフリーランスや副業のPRパーソンをマッチングするサービスです。スタートアップ系のベンチャー企業や中小企業では、なかなか広報を雇う余裕がありません。

 上場企業であっても思うような広報活動ができておらず、課題を抱えている企業もあります。CEOや他部署が広報も兼任していることも多いのですが、それでうまくいくほど単純ではないことも事実です。とにかく困っている会社がまず一度、“経験を積んだ広報担当者”とかかわり、広報活動に取り組めたら、という思いで立ち上げました」

 起業する少し前に、複業OKの会社で営業として働くことも決め、今でもダブルワークを続けているとのこと。その理由は2つあるそうです。

「1つ目は自分が周りの同い年の人たちと比べても、社会人経験が浅いことに焦りがあった。2つ目に、会社組織というものが本来どうあるべきなのかを知っておきたかった。自分が会社を作る時に、『組織としての在り方』を、成功している会社で体感してみたかったんです

気が強そうと言われるが…

木田奈苗さん

友達とディズニーランドに行った時の様子

 外見が派手めであることで、周りから「ギャル」と言われることもあるという木田さん。自身の内面とのギャップも語ってくれました。

「華やかなメイクや服装が好きなので、周りから気が強そうと言われることも多いのですが、実際の自分はそんなことなくて。そもそも起業すると決めた時も、自分が代表として表に立つ姿なんて想像できなかったです。

 資金調達などはせず、貯金していた自己資金でコツコツはじめました。まずは静かにテストして、自分が作りたいものが世の中にとって需要があるものなのか確かめていきました。

 最初の資金も私財だし、まだまだ世の中の“起業家”の響きから連想されるキラキラしたイメージではないです。でもサービスに需要があることは分かったので、もっと頑張り続けていきたいと思っています」

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