慶応大卒の“異色ナンパ師”が警告「日本人のコミュ力低下が止まらない」
「目の使い方」は練習すれば改善される
そうしたコミュ力の弱小化に対して、零時氏は解決方法を以下のように示す。
「3分でも練習すれば一時的には目の使い方は上手くなります。ハードフォーカスとソフトフォーカスといって、2人1組になって1メートルくらい離れてお互いまず睨み合うハードフォーカスと、小動物を愛でるように優しく見つめ合うソフトフォーカスをそれぞれ1分ずつ。
次に限界まで顔を近づけた状態で同じようにそれぞれ1分ずつ行い、元の位置に戻るとすごくお互いの目を見ることがラクに感じられる。リアルでのコミュ力が無自覚に落ちている今こそ、全国民におすすめしたいトレーニングです」
こうした対面での場を支配する能力を必要としない「テキストベースのマッチングアプリ」は恋愛力を大きく下げるものだという。
「コロナでマッチングアプリの需要が増えています。これは結局人との接触を求めていたり、特に対面で魅力的な異性と話したいことの裏付けと言えます。コロナでわかったのは、逆説的に、オンラインでいいや、ではなくみんな人と会いたいということなんです」
日本人のコミュ障化が加速している
「ただし、誰でも良いわけではない。実際に会ったときの愛嬌や雰囲気など、独特の魅力を持っている人に会いたいのです。しかし、現在そうした特徴を持った男性の供給が極端に少ないのです」
感情のアウトプットやアイコンタクトなど、対面での非言語コミュニケーションへの感覚が薄れ、男女ともに日本人のコミュ障化が加速しているというのが零時氏の意見だ。
「実際に外に出て声をかけてみると、ナンパ師用語で“初期刺し”という最初の声がけで刺さる率が上がっています。女性もコミュ力が落ちているので、今の時代に感情の表出や表情の筋トレをすれば恋愛力で大きく飛躍することができます。
スマホひとつで異性と繋がれても結局、オンラインからオフラインの場で相手を魅了できなければ意味がない。近年、男性が安易なオンライン出会いツールを称揚していますが、それで出会ったところでうまく相手と話せなければ、意味がない。本質的な問題から目をそむけさせるツールに頼るのはくれぐれも注意してください」
<取材・文/伊藤綾>
【零時レイ】
慶大卒。研究所、フランス留学を経て、5年引きこもり、人格崩壊級のコミュ障に陥る。月収10万33歳でナンパに出会い、35歳で無職・借金300万に転落しながらNLPナンパを確立。著書『ナンパが最強のソリューションである』(宝島社)など
Twitter:@nanpasireiji