「千鳥さんに笑ってもらいたかった」東京ホテイソン、スタイル確立の背景
2017年からネタ番組の常連となり、備中神楽から着想を得た独特のツッコミで注目を浴びたお笑いコンビ、東京ホテイソンのたけるさん(25)とショーゴさん(26)。
テレビで人気となったのは、2019年から広く知られるようになった「お笑い第七世代ブーム」の少し前。結果的に、「6.9世代」とも称される微妙な立ち位置となった。
そんな彼らは、今どんな思いで活動しているのだろうか? 改めてコンビ結成までを振り返りつつ、漫才スタイルが確立した経緯、アーティストさながらのネタのつくり方などについても語ってもらった。
「相方募集掲示板」で知り合った二人
――SNSの「相方募集掲示板」で知り合ってコンビを結成したそうですね。ネットでやり取りすると、ちょっと変わった人に会ったりしませんでしたか?
たける:ショーゴと会うまでに5、6人とやり取りしたんですけど、一番印象的だったのは60歳のフリーターの方ですね。普通に会ってしゃべったんですけど、やっぱり世代の違いを感じるというか。僕が「ブラマヨさんが好き」って言ったら、向こうが「オール阪神巨人さんかな」って返ってくるみたいな(笑)。
一瞬「これ面白いかも」ってよぎったんですけど、さすがに今後40~50年経って相方が100歳超えちゃうのはちょっとなぁと。いろいろしゃべって別れた後に、「やっぱり同世代の人と組みたいと思います」って連絡したら、すんなり受け入れてくれました。そこは60歳。大人の対応をしてくれました。
“原石が組んだコンビ”?
ショーゴ:僕が実際に会ったのは1人だけで。その人は「金星人と水星人がやり取りする」って設定のネタを持ってきたんですけど、印象的だったのが「ベタ過ぎてごめんなさい」って渡されたんですよ。そこからもう違和感があったし、いろんな芸人の悪口を言う尖ったタイプだったから、ちょっと合わないかなと。
ほかに3、4人と連絡は取りましたけど、「火を使うことが一番面白い」って思ってる人とか、やっぱりちょっと変わってるんですよね。結局、お笑い養成所でコンビを組めなくて「ただチヤホヤされたい」っていう“残り物”の集まりというか。なかにはすごい純粋な人もいるんですけど、文字面じゃわからないですよね。
たける:見た目的にも、「ちょっと無理じゃないかな」っていう人とかもいますから。ただ、その中に原石みたいな人もいて。その原石が組んだコンビが僕ら。ダイヤモンドとルビーですからね。(しばし間を置いてショーゴに)おいおい、ここちゃんと否定してくれないと!
ショーゴ:……いや、「たしかに」と思って。
たける:受け入れてどーすんの。頼むわ!(笑)