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在宅ワークで急増中のクラウドソーシング。利用者の特徴は?

コラム

ユーザーがよく使っているウェブサイトは?

 在宅勤務定着の結果、多くの人がITリテラシー向上を余儀なくされたことも、クラウドソーシングへの関心を高めた要因かもしれません。

 というのは、主要クラウドソーシングサービスのユーザーが特徴的によく使っているウェブサイトを確認したところ、一般ユーザーに比べ、2位「Google Docs」、7位「Gmail」、10位「Googleドライブ」など在宅ワークに有益と思われるビジネスツールの利用が多いのです。9位「Googleアカウント」は、本業や複数ワーク間とのログインアカウント切り替えでしょうか。

 また、1位「Twitter」、6位「Facebook」、3位「note」、5位「アメーバブログ」といったSNSやブログが上位に。ネット上でのコミュニケーションやライティングに長けていそうです。他には4位「Yahoo!知恵袋」、8位「YouTube」なども一般ユーザーに比べて利用が多いサイトでした。

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図表:クラウドソーシングユーザーの利用が特徴的に多いサイト(2020年6月、PC)

 同じくクラウドソーシングユーザーの利用が特徴的なアプリの1位は「メルカリ」。物やサービスのシェアリングに親和性が高いユーザー像を感じさせます。サイトと同じく2位「Twitter」や3位「Instagram」の利用が多い一方、「Facebook」は上位に入りませんでした。

 また、クラウドソーシングとはいえないかもしれませんが、スマホのアンケート協力などに対し報酬がもらえる「dジョブスマホワーク」が4位。またクラウドワークスのユーザー向けアプリ「CrowdWorks for Worker」も8位に入りました。6位「Googleドキュメント」や7位「Googleスプレッドシート」、10位「Chatwork」といったビジネスツールもよく使われています。

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図表:クラウドソーシングユーザーの利用が特徴的に多いアプリ(2020年6月、スマートフォン)

クラウドソーシングの担い手は会社員と女性

 ビフォーコロナ、アフターコロナの各半年間で属性の推移を確認したところ、主要クラウドソーシングのユーザーは、女性会社員が中心のようです。

 職業別では「フリーランス、SOHO」や「自営業」は意外なことにユーザー数が少なめ。クラウドソーシングでは営業力がなくてもマッチングされやすい分、直接取引に比べると報酬が必ずしも高いとはいえないので、交渉力や実績のある(かつ、安価な仕事を受ける余裕がない)専業個人事業主はそもそも魅力を感じづらいかもしれません。

 逆に会社務めで個別営業の時間がとれない人が簡単に短時間で稼ごうと思ったとき、クラウドソーシングや以前の記事「フードデリバリー分析」でとりあげたUberEatsなどのシステム利用料(手数料)を払ってでも仕事を斡旋してもらうという使い方でしょうか。

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図表:主要クラウドソーシングの6ヶ月間のべユーザー数(サイトまたはアプリのPCまたはスマートフォンによる利用。職業別)

 クラウドワーカーというと男性の方が多そうな印象ですが、主要クラウドソーシングのユーザーはもともとも女性比率が高め。基本的にウェブ上でクライアントとの交渉や業務が完結するため、本業や家事、育児と両立しやすいからかもしれません。

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図表:主要クラウドソーシングの6ヶ月間のべユーザー数(サイトまたはアプリのPCまたはスマートフォンによる利用。男女別)

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