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コロナで「恋人と東京への未練」を断ち切った26歳男の決意

暮らし

テレワーク期間にじっくり試験対策

 大学時代の教職課程の講義で使ったテキスト、採用試験用の参考書などは捨てずに残していたため、実家から送ってもらい連日猛勉強。4~5月のテレワーク期間は不動産会社の仕事もあまりなかったため朝から晩まで勉強時間に充てることができたといいます。

「それでも付け焼き刃な感じは否めませんが、春からの短い間でやれる限りのことはできたと思います。準備期間は全然足りていませんけど、大学4年のときの採用試験のときより自信はあります」

 そんな沢田さんですが、就職後に付き合い始めた彼女には理解を得られなかったとか。教員採用試験を受験すること、採用された場合は地元に戻ることを伝えると、「悪いけど、一緒には行けない」と言われ、別れることになったそうです。

彼女からは理解が得られず…

勉強

「彼女に相談を一切せず、事後報告の形になってしまった私に責任があると思います。ただ、もともと『転勤で東京を離れるのも嫌』と話していたため、言い出せなかったというのもあったんです。以前から関係がギクシャクしていたので、今回のことがなくても結果は同じだったかもしれませんけど

 とはいえ、恋人との破局で東京への未練は完全になくなったともいえます。

「両親は『やりたいようにやりなさい』と言ってましたが、そっちに戻ろうと思っていると話したらすごく喜んでいるように感じました。離れ離れだと何かあってもすぐに会いに行けませんし、ましてやコロナで県外移動の自粛要請が出されていた間は行くことすらできなかった。親のために地元で教員を目指すわけじゃないですが、理由のひとつになっているのは事実です」

 今の仕事と生活を捨ててでも自分が望む道を目指そうとする沢田さん。結果的にコロナがその決断を後押ししたようです。

特集 コロナ時代の若者たちの変化

<取材・文/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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