在宅ワークで家事にめざめた夫、なぜか妻と関係最悪になった顛末
溜め込んでいた夫の不満が爆発
「仕事で疲れた後に料理を作り、食後に洗い物をしている時でした。妻に『家事をするのがどれだけ大変かわかったでしょ?』と上から目線で言われたんです。
そしたら、ついこっちはその上、仕事までしてるけどと返してしまいました。私はいつも掃除とか洗濯もやっているんだけど? と反論されましたが、家事を全てやった結果を突きつけました」
思わぬ妻からの反論に、横澤さんはつい応戦してしまいます。
「これまでやってきた改善策を妻にぶつけたうえで聞いたんです。何か改善したの? って。妻はいろいろやってると言うんですが、具体的な話は何もありませんでした。つまり、彼女は何も改善なんてしていなかったんです」
口論がエスカレート。最悪の結果に
それなのに、家事の大変さばかりアピールするのはおかしいのではないかと指摘した横澤さん。ところが、奥さんから返ってきたのは「私にダメ出ししたくて家事をやるなんて言い出したんだ? やり方が陰険すぎて吐きそう」との言葉。それからは大ゲンカに……。
「今はそれぞれ自分の分の家事だけやって、相手の家事には一切手を付けないようにしています。食事も洗い物も洗濯もやるのは自分の分だけです。
食事を取る時間もバラバラになって、必然的に会話は激減しました。妻はリビングに、僕は仕事用に使っている部屋にこもってばかりで、ほとんど顔すら合わさない日もあります」
横澤さんの職場は現在もリモートワークが続いているそうです。今となっては軽い気持ちで家事なんてやらなければよかったと後悔しているそうですが、まだ関係修復には至っていないようです。
― 特集 新型コロナ・若者の憂鬱 ―
<TEXT/和泉太郎 イラスト/デザイア恵利>