パチンコ店に就職した若者、コロナ禍の嘆き「閉店でクビもあり得る」
新型コロナウイルスの影響で多くの施設、店舗が営業を自粛していましたが、緊急事態宣言の解除を受けて段階的に営業が再開されています。
そんな中、自粛期間中も営業を続けている店舗があると連日メディアで大きく取り上げられたのがパチンコホールです。
休業したのに業界全体が悪者に
この春、中国地方に展開するローカルパチンコチェーンに就職した田中哲義さん(仮名・22歳)は、「99%のホールは休業していたのに、営業を続けていた残りの1%のホールのせいで業界全体が悪者と見られてしまった」と嘆きます。
「今までもネット上で一部の方からは叩かれていました。けど、一連の報道で日本中からバッシングを受けてしまいました。自粛要請に従わないホール側にも『店を閉めたら潰れてしまう!』などの言い分もあるかもしれませんが、それはどの店も同じですし、飲食店などほかの業界にも言えることです。
個人的には要請を無視するホールには憤りしかなかったですけど、一般の人にはその辺の区別がつきません。パチンコ業界ってだけで自分も『けしからん連中』って見られちゃう。それが辛いですね」
パチンコ玉とコインは手作業で消毒
ちなみに田中さんが勤めるホールは、4月下旬~5月中旬まで休業。現在は営業を再開していますが、パチンコもスロットも客同士の間隔を保つために1台おきに電源を切るなどの対策を取っています。
また、ホールにあるすべてのパチンコ玉とコインは、休業中に店員が交代で出勤して全部手作業で消毒していたそうです。
「今はホールスタッフ全員が除菌スプレーを携帯しており、お客さんが席を立つたびに台のハンドルやボタンなどを消毒。それとは別に営業前と閉店後には台だけでなく店全体の消毒作業を行います。
感染予防の面で必要なことなのは承知していますが、仕事が増えても従業員の数は以前と変わらないので負担が大きくなっています」