Zoom会議で社長が「バカヤロー!」若手社員が体験した残念なリモートワーク
とはいえサボり続けたところで、研修課題が減るわけではない。
「結局、溜まった課題のツケが回ってきて、いまは休日返上で仕事してます。だんだん平日と休日の境目がなくなっていって、働いてるのか休んでるのか、わからなくなるのがしんどいですね」
Zoom会議で会社のムードが悪化
米村さんのようにやりたい放題なエピソードがある中で、リモートワークで会社のムードが悪化してしまった例もある。次に話を聞いたのは、名古屋の不動産関連会社に勤務する高山徹さん(仮名・30歳)。
高山さんの会社では、コロナの影響で4月から在宅勤務が始まった。「週1回、東京の営業所との業務報告があるのですが、ここで“事件”は起きました」。
高山さんは、いつも通り業務報告に参加。普段はオフィスでテレビをつないで行うが、今回は社員それぞれがZoomを使い、自宅で業務報告をすることになったそう。
「東京の物件の進捗報告の時でした。この物件には4人の担当者がいて、リーダーがまとめて報告していました。しかし、他の担当者からまったく相槌がなかったんです。Zoomでは下手に相槌を打つと話を遮ってしまうので、使い慣れている人からすれば当然なのですが……」
「返事がないのか」社長がブチギレた
しかし、社長は担当者の様子に納得がいかなかったようだ。
「社長が苛立って、『他の担当者からは返事がないのか』と呟いたんです。でも小さい声でボソボソと話すので、何を言っているのかよくわかりませんでした。しかも報告の途中に呟いたので、東京側の人たちは聞き取れずに困惑した表情でしたね」
社長は語気を強めて「返事がないのか」と問い直した。ここでようやく気付いた一人が、「アッ、はい」と曖昧な返事を返した瞬間……。「返事しろ、なんで返事しないんやお前!」と、逆鱗に触れてしまったのだ。すっかり静まり返ったZOOM画面。
「返事をした担当者は新人で、もともとパッとしない性格でした。頻繁に注意を受けている人だったので、いつもより社長の怒りが篭ってた気がします」