泉里香、斎藤工…なぜCM連発できる?求人掲載無料「インディード」の戦略
街中には「どうしてあのお店は成り立っているんだろう?」とか「なぜあのお店だけ変な内装なんだろう?」といったビジネスに関する疑問があちこちにころがっている。たとえば渋谷の天津甘栗屋はなぜ超一等地に出店できるんだろう? という具合である。こうした不思議の数々を気になってネットで調べたことがあるという方も多いだろう。
しかし、世にあふれる「気になる経営」の解説はほとんどすべてが不十分だ。本当に気になる経営の疑問を解決するには、「なぜあの会社は~なのか?」式の疑問を考え続けている「経営学」の力を借りる必要がある。そう、気になる経営は経営学を学ぶ絶好の事例なのである。題して「“気になる経営”学」である。
実はリクルート子会社のIndeed
沢尻エリカ、二階堂ふみ、斎藤工、窪塚洋介……豪華メンバーが出演する「あるもの」というと何を思い浮かべるだろか。月9? NHK? 大河? 新作映画? と思われるかもしれなないが、実はそのどれでもない。出演者一覧に、泉里香、千鳥、ミルクボーイと加えていくとピンとくる方も多いのではないだろか。
「仕事探しは、インディード♪」というフレーズのCMで有名なIndeedである。このIndeed、どこからこんな広告費が出てくるのだろうという疑問がわく。
もちろん、そんな疑問には「Indeedは元は外資系だから、しかも今はリクルートの子会社だし」という答えが返ってきそうである。その通り、Indeedは元々はアメリカ企業で世界一の利用者を誇る求人検索企業で、今はリクルートグループだ。
Indeedの外資系体質はリクルートの子会社になった今も変わっておらず、役員15人のうち11人が外国人だし、売り上げの多くは海外でのものだ。まさにグローバル企業なのである。だが、外資だから、リクルートの子会社だから、では実は何の説明にもなっていない。