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新型コロナでパチンコ店も自粛ムード。現役店員に聞く「職場のマスク事情」

学び

営業中は店内の消毒が全然追いつかない

パチンコ

「ホールに来るお客さんには喫煙者が多いため、マスクを着用していない方も結構いらっしゃいます。しかも、遊技する際もパチンコならハンドル、スロットならレバーやストップボタンに必ず触りますが、お客さんが席を立つたびに消毒ができているわけではありません。

 本来なら最低でもそのくらいはしなければならないのでしょうけど、今いるホールスタッフの数では到底追いつきません。かといって出勤するスタッフを増やすのは『人件費がかさむから』と上が渋っているので……」

 しかも、閉店後と開店前にはすべての台を含む、店内の消毒作業を実施。それぞれ30分以上かかるため、勤務時間がさらに長くなってしまったといいます。

「お店は夜11時閉店とただでさえ遅いのに、おかげで遅番の日は帰宅が深夜1時ごろになってしまいます。バイトなど非正規雇用のスタッフは早く帰していますが、ホール主任は店長や副店長に代わる現場責任者で最後まで店に残っていなきゃいけないので。

 これで翌日早番だともう最悪。通常なら9時出勤なんですが営業開始(午前10時)の前にも消毒をするため、8時半までには店に行かなきゃいけません。一応、早出の分や残業代はちゃんと付いていますが、おかげで翌日はいつも寝不足気味です」

皮肉にも売り上げは伸びている

 飲食店のような普段から店内の消毒を行っているところでも念入りに行う必要があり、スタッフの残業時間が長くなったという話はあちこちで聞きます。現在の状況を考えれば仕方のないことですが、営業中の消毒がちゃんと行われていないのは由々しき事態です。

「きっとどこのホールも似たような問題を抱えていると思います。けど、どういうわけか2月下旬からウチだけでなく系列のホールもお客さんの数が増えていて、売り上げが伸びています。

 政府は不要な外出を控えるように言っていますが、各地の行楽施設のようにパチンコホールは臨時休業にしているわけじゃありません。それでヒマを持て余した人が打ちに来ているのかもしれません。

 普段なら喜ぶべきことですが、今の状況では感染リスクを高めるだけでしかない。実家暮らしで感染すると症状が重篤化しやすい高齢の祖父母も一緒に住んでいるため、知らない間に自分が感染者になってるかもしれないという怖さはいつも感じています」

特集 新型コロナ・若者の憂鬱

<TEXT/トシタカマサ>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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