「つい居眠りしてしまう…」テレワーク勤務組に聞いた“意外な不満まとめ”
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全国的に在宅勤務を中心とした「テレワーク」と呼ばれる働き方が広まりつつあります。汗だくになるほどの満員電車に揺られることもなく、自宅で自由なペースで仕事ができるイメージもあり、近年叫ばれる「働き方改革」の一環としても注目されています。
しかし、急速に導入がすすむにつれて、実際の現場からは経験したからこそ分かった難しさも聞こえてきます。けっしてラクなばかりではない、テレワークならではの苦労を聞いてきました。
どうしても出社しなければならない業務も
出版社勤務のAさん(男性・28歳)は、2月の終わり頃から任意でのテレワークが許可されたと話します。初めこそ「自宅で働けるのでラッキー」と楽観的にかまえていたようですが、だんだんと「難しさを痛感しはじめている」といいます。
「会社では紙の出版物と電子書籍の両方を担当しているのですが、データのやり取りだけで完結できるかと思いきや、結局、百数十ページにおよぶゲラ(校正紙)を回収するためにオフィスへ行かなければならないんですよね。
もともと、裁量労働制ではあったのですが、自宅でも『1日8時間以内で仕事を収めてくれ』といわれたものの、つい居眠りをしてしまったり何かと誘惑も多いので、ペースが崩れてしまい以前よりも労働時間が伸びてしまいました」(Aさん)
慣れないビデオ通話の会議にイラ立ち
テレワークの導入に伴い、テレビ通話を活用した会議もたびたび話題に上りますが、社員同士の意思疎通にも変化が生じているそうです。
「LINEやSkypeを使った会議を何度か試したんですが、相手が目の前にいないからかみんな試行錯誤していますね。誰かと誰かの会話がイヤな間で重なってしまったり、いざやってみたら上手く行かずに正直イラッとする瞬間もあります。
メッセージでやり取りしていても何だかむなしく、振り返れば、オフィスで他愛ない会話していたのも息抜きになっていたんだと思うと寂しくなってしまい……。ただ、それもあるのか上司が『10人以下だからいいよね?』という理屈で、たいした議題でもないのに『オフィスで会議をやろう』としつこく言ってくるようになったので、正直、うっとうしいです」