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ラーメン界の“スタバ”を目指す「ラーメン凪」社長が語る世界戦略

ビジネス

 国民食と呼べるくらい世代を越えて愛されているラーメン。味噌や塩、醤油、豚骨など、様々なジャンルに分類され、独自の食文化が日本各地に根付いている。日本のラーメンは今や海外でも評価されており、人気を誇るラーメン店に至っては長蛇の列ができるほどだという。

生田悟志

株式会社凪スピリッツ代表の生田悟志氏

 そんな中、国内では「すごい煮干しラーメン」を看板メニューに持つ「ラーメン凪」も、2010年以降、アジアを中心に出店を広げ、現在では海外6か国35店舗にまで成長している。

 今回は国内外問わず、人気のラーメン店を経営する株式会社凪スピリッツ代表の生田悟志氏に、令和時代に流行るラーメンや今後の展望について話を伺った。

ニューヨークへ訪れたのが転機に

 ラーメン凪の原点は、新宿ゴールデン街のBarを間借りしていた頃に遡る。火曜日限定で出していたお店は、週替わりで様々なラーメンを提供し続け、渾身の一杯となる味の追求を重ねた。そして、試行錯誤の末に誕生したのが「煮干しラーメン」だ。

「風のないところに風を起こす」という理念のもと、反骨精神を持って取り組む生田氏は「会社員時代に、束の間の休みを利用して訪れたニューヨークが起業を志す転機となった」と話す。

「もともと、ラーメン大手の『一蘭』で忙しい日々を送っていましたが、ある時休みが取れ、ニューヨークへ行く機会がありました。ちょうど同時多発テロ事件が起きた頃で、これから世界はどう変化していくのかに興味を持ち、日本人として海外で活躍するために何か興したいと考えるようになりました」(生田氏、以下同)

 その思いを果たしたのが2010年の香港進出だ。国内で支持を集める煮干しラーメンではなく、創業時のとんこつ味で勝負する。そう決めた生田氏は「豚王」の名で海外への足がかりを築いていった。

「海外の中でもフィリピンは、22店舗と一番多く出店しています。一杯1000円くらいするにも関わらず、日本のラーメンが支持され、売り上げも好調を維持しているのは、フィリピンの経済成長が著しいから。街の勢いを感じ、活気溢れる雰囲気はかつての日本の高度成長期を彷彿とさせる盛り上がりを見せていますね。また、アメリカ西海岸のカリフォルニアにある店舗でも、2時間待ちの行列ができるくらい賑わっています」

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