新規格「Wi-Fi 6」って?意外と知らない交換時期も
「Wi-Fi 6」はバッテリーにも優しい
「Wi-Fi 6」では「ターゲットウェイクタイム」という機能も実現している。
Wi-Fiネットワークに接続しているスマートフォンやタブレットは通常、操作していないときでも、ルータとの間で絶え間なく通信を行っている。人間に例えると「いますか?」「いますよ」といちいち訊き続けているようなもので、そのたびにちびちびと電力を消費し続けている。
この無駄を最小限にしてくれるのが「ターゲットウェイクタイム」機能だ。これによりバッテリーの消耗が穏やかになるほか、ネットワーク全体への負荷も微減する。
ただし、スマホのバッテリー残量が気になるのは、自宅にいるときではなく外出中である。したがって、自宅のWi-Fiルータを「6」対応にしたからといって、さして大きな恩恵が受けられるわけではない。飲食店などに設置されている公衆Wi-Fiが「6」化したときに真価を発揮する機能だろう。
対応端末がなければ宝の持ち腐れ
良いことずくめの新規格「Wi-Fi 6」だが、これを活用するためにはルータを買い替えるだけではダメで、スマートフォンやパソコンの側も対応していなければならない。
iPhoneの場合、「iPhone 11」シリーズから「6」に対応するようになった。Androidでも「6」対応機種がラインナップに並び始めており、今後の普及は確実だろう。ノートパソコンでも、ハイエンドモデルを中心に「6」対応製品が出始めている。ただしMacBookシリーズについては、2019年発売の最新モデルであってもWi-Fi6には未対応である。
もしiPhone 11などの「6」対応端末がすでに手元にあるのなら、Wi-Fiルータの買い替えを検討してもいいかもしれない。すでに持っている端末を新しいルータに接続することも可能なので、「全とっかえ」をする必要はない。