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「#クソ物件オブザイヤー2019」開催。運営が語る令和のトレンド

ビジネス

 その1年を振り返り、象徴的な不動産事例を一般投票で決定する「クソ物件オブザイヤー2019」。2019年で6回目となる同イベントは、これまでの歴史が一冊の本として出版されるなど、もはやひとつのインターネット・ミーム文化として定着した感すらあります。

クソ物件

※画像は「クソ物件オブザイヤー」公式サイトより

 不動産関係者のみならず、多くのファンが楽しむ賞典へと成長した同イベント。主催団体の「全国宅地建物取引ツイッタラー協会」(全宅ツイ)に話を伺いました。

令和のトレンドはWeWork、ソフトバンク…

――クソ物件オブザイヤー2019の本選がはじまりましたが、2019年の投稿の傾向はありますか?

あくのふどうさん(以下、あくの):「WeWork」(経営再建中の米シェアオフィス大手)や「OYO」(インド発のホテル・不動産ユニコーン)など、鳴り物入りで本邦に参入したSVF(ソフトバンクビジョンファンド)系の不動産テックのド派手な暗雲や、渋谷スクランブルスクエア開業などに伴う投稿はまさに2019年度らしい旬を感じますね。

全宅ツイのグル(以下、グル):たしかに今年は、WeWork、OYO LIFE関連の投稿が目立ちました。賭けてるお金の大きさと、すでにコケつつある両事業が爆発したとき、どんなことが起こるか薄暗い興味を抱く陰湿な不動産屋さんが多い証拠ですね。

あくの:それにしてもホントにWeWorkどうなるんでしょうね。孫さん天才だからなんとかすんのかな……。OYOも当初の設計思想から外れて相当おかしな感じなってて、WEBサイトがしまむら展示場と化してるし。

 リリース時に絶賛してた若者たちも、もう1ミリも話題にしてなくて逆に気の毒なくらいです。まあ、でも孫さん天才だからなんとかするだろ。

グル:あとは「木造アパートお家賃5万」くらいしか不動産との接点がない、アニメアイコンソーシャルゲーマーのみなさんから大量に投稿されてた、クソ間取りが減ったのは良い傾向です。かわってクソ戸建てが今年は投稿されましたが、頑張って出版とセミナー商法まで漕ぎつけてください。

不動産屋の不祥事は鉄板ネタ?

五反田駅

「地面師」事件の舞台になった五反田エリア ©Ryosuke Sekido CC BY 2.0

――トレンドのほかに、定番のようなエントリーはありますか?

グル:やはり毎年、会社のお金やパンツをパクるといった不祥事ネタは出てきますね。不動産屋さんいうんは、ぼくたち全宅ツイのような正直者ばかりではないので、みなさん不動産屋と取引するときは気をつけてほしい。

あくの:アパマンの営業マンが、ガス爆発でマンガみたいに店舗吹き飛ばしたのは勢いあって好きです。

――不祥事が注目されがちですが、良いニュースというのはありますか?

あくの:地面師事件の舞台となった五反田「海喜館」を、旭化成が取得した会心の仕入れ。あれは素晴らしいですね。用地仕入れには不動産屋さん人生の栄光と誘惑があり、この手のビッグディールに人間ドラマ感じます。一方で、新日鉄のスーパー仕入れマンは8億円パクってて暗部のほうもめちゃくちゃドラマあります。

クソ物件オブザイヤー

クソ物件オブザイヤー

6年分の喜劇と化した不動産取引を凝縮! あの「クソ物件オブザイヤー」が、初めて1冊の本に!!

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