麻雀接待のためにアプリで猛特訓した新人が、実戦で泣いた夜
オンラインとは全然違う…困惑した理由
しかし、社内の上司たちとの麻雀で、古賀さんは惨敗してしまいます。オンラインでは調子良かったのに、どうしてしまったのでしょうか。
「アプリと麻雀卓で打つのとでは全然難しさが違いました。まず配牌も、アプリでは勝手にしてもらえますが、麻雀卓では自分たちで用意します。それも初めてだった僕は、その時点で困惑しました。
ターンごとに牌を引くのも、アプリでは自動で新しい牌が回ってくるのに、いざやってみると、つい間違えて他の牌を取ってしまうのです。これで何度もバップ(反則点)を取られてしまいました」
上がり役もアプリでは表示で教えてもらっていたものの、いざ卓でやってみるとガタガタ。見逃しが何個もあって、これも上司に指摘されてしまいます。
7万円分を支払い、駅で静かに泣いた
「上司に『おーい古賀、酔ってんのか?』と聞かれて、悔しくても『そう、みたいっすね~』と返すことしかできず……若いから許してもらうというのも恥かしい。潔さの演出でしっかり負けた7万円分を支払った後、始発を待つ駅で僕は静かに泣きました」
自動でゲームを進めてくれる麻雀アプリと実戦とは違ったようです。ですが、若手社員に7万円も払わせる上司たちはひどすぎる。そもそも賭けマージャンはもちろん厳禁ですよ!
― 特集・今さら後悔している自己投資 ―
<TEXT/ミクニシオリ イラスト/デザイア恵利(@desire_eri)>
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