麻雀接待のためにアプリで猛特訓した新人が、実戦で泣いた夜
社会に出ると「男性ならではのコミュニティ」を意識せざるを得ない場面が多々あります。
女性が普段なかなか入れないからこそ、共有する人々の間に大きな絆が生まれる特殊な空間。今回はそんな男性ならではのコミュニティに突撃しようと思った新入社員が、ついやってしまった失敗談を紹介します。
職場で年配の男性社員と仲良くするきっかけ、そのひとつが「麻雀」です。ゲームとしての歴史も深く、運だけでなく戦略や知力も必要とされるため、時に、その強さが“マウント”として働くことすらあります。
社会人として麻雀スキルは持っておくべき?
社会人を目前にして、麻雀経験がなかったのが古賀牧人さん(仮名・25歳)です。
「僕にとって学生時代一番の娯楽はFPSゲーム(主人公視点のシューティングゲーム)でした。サークルにも麻雀好きのLINEグループがありましたが、そこには所属せず、むしろ『荒野行動』や『フォートナイト』のグループで常にオンラインゲームを楽しんでいました。
しかし、サークルの麻雀が強かった先輩から『麻雀で取引先と仲良くなって営業成績を上げている』という話を聞いて、同じく営業職で新卒入社する予定だった自分も『もしかしたら麻雀ができるようになっておいたほうがいいのでは……』と考えたんです」
「麻雀が強いから」という理由で、若手社員が接待や、取締役に名前を覚えてもらう展開……たしかにありそうです。
アプリで付け焼き刃に麻雀ルールを勉強
なんとか入社前に麻雀を覚えようと思うものの、卒業後のメンバーともなかなか会えそうになかったため、古賀さんは麻雀卓ではなく、アプリでオンライン対戦を積み重ねます。
「今はオンライン対戦できる麻雀アプリがあるので、移動中や寝る前などに『今日は何戦する』と決めて、アプリで対戦を重ねました。最初はルールや役が多すぎて挫折していたのですが、オンラインで経験を積んでいくことで、自分で役も覚えられるようになりました」
勝ち星がつけば自信にもつながります。1か月猛特訓し、新卒で会社に入社後、配属先でも“麻雀するヤツ”というキャラを定着させます。
「そして、ついに部長から『麻雀好きなら今度打とう』と誘ってもらいます。思惑通りにコトが運んだので、ホッとしました。麻雀卓は初めてでしたが、オンラインはほぼ敵なしに打てるようになっていたので、互角とはいかなくても、なんとかなるだろうと思っていました」