女性支援企業に入社したら…形だけの「産休制度」にがっかり
現場にやんわり漂う「産休順番待ち」
さらに、里中さんにとどめの一撃を与えたのは「産休育休制度」の大きな穴でした。女性職場ならではの確執です。
「産休・育休の取得率は高かったのですが、ある女性社員が産休~育休を取得すると、戻ってくるまでに平均1年以上かかってしまいます。同じチーム内で、何人も一気に産休に入ってしまったら困りますよね。
復帰したときを考え、空いた穴を中途採用で埋めるわけにもいかなとなると、現場には年功序列で順番待ち……という雰囲気が漂い、自分のタイミングで産休取得はとてもできません」
女性の多い職場では少なからず聞くこともある、この“産休順番待ち制度”。これだと会社のタイミングで産休も取得できず、福利厚生といっても、全く自由な制度には感じないでしょう。
女性が生きやすい、働きやすいという思想に対する、企業と個人のイメージの差の大きさに驚かざるを得ない体験談でした。
<TEXT/ミクニシオリ イラスト/小池祐子(@ikeko322)>
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