カミナリが語る、お笑い第7世代「霜降り明星、ハナコの優勝は刺激になった」
2016年の『M-1グランプリ』で決勝に進出して以降、すっかりお茶の間の人気者となったお笑い芸人コンビ、カミナリの石田たくみさん(30)と竹内まなぶさん(30)。
2人はテレビ番組に露出する一方で、今年から2カ月に1度新ネタをおろす『カミナリの漫才』を開催。まだまだ漫才に磨きをかけている。霜降り明星やハナコなど「お笑い第7世代」と呼ばれる同期の芸人たちが飛躍するなか、どんな思いで活動しているのだろうか?
前編では2人の幼少期の思い出や番組出演時のエピソードなどについて話を聞いた。後編では、新ネタライブをはじめた理由や同期芸人への思い、独自の漫才スタイル誕生秘話などについて掘り下げていく――。
テレビでスベッても「オレらには漫才がある」
――6月9日に3回目となるライブ『カミナリの漫才』が開催されます。「2か月に1度、新ネタを3本おろす」という趣旨のライブですが、今年からスタートさせたのはなぜですか?
竹内まなぶ(以下、まなぶ):単純に新ネタをおろす機会があんまりなくて。去年はテレビのネタ番組にぶっつけ本番でやったりしていたんです。だからもっと安心してやりたいなって。
石田たくみ(以下、たくみ):営業で新ネタを試すぐらいでしたからね。それに去年はライブも入れてなかったんです。まなぶが「M-1」にもう出ないって決めたみたいで(笑)。
まなぶ:「優勝したときの風景が変わってるのかな?」って想像しちゃったんですよね……。なんか、あんまり変化ないんじゃないかって。
たくみ:変わってるよ(笑)! でも、「M-1」だけがすべてじゃなくて、ずっと漫才はやっていきたいっていうのがあったんです。変な話、番組の収録でスベッても「オレらには漫才がある」が、心のよりどころになるっていうか。今年からライブをはじめたのはそんな流れからです。
漫才ライブに小さな会場を選んだ理由
――『カミナリの漫才』のライブ会場ですが、お二人の人気は全国区なのに、いずれも100人規模の会場です。大きな会場を選ばないこだわりは?
まなぶ:伝わりづらい地元のノリを漫才のネタで扱うリスクが少ないのと、新ネタつくるのが大変だから、集客の心配をしたくなかった。規模も小さくて、チケット代も決して高くない、「だからお客さんも分かってね」っていう。
たくみ:ハードル下げてくれって?(笑)それもありますけど、100人くらい入るハコって、ネタの良し悪しを一番判断しやすいんです。デカい会場だと、ネタがそんなに面白くなくても、周りのお客さんにつられて、それなりの笑いが来る。でも、100人くらいだと本当にリアルっていうか。スベるときはサーッてなるし、ウケるときはそれこそ会場が揺れるくらい笑いが来るんです。
まなぶ:実際に以前、小さなハコで試してウケたネタが、翌週に1500人規模の会場で同じようにウケたときは本当に嬉しかった。やっぱりライブはじめてよかったと思いましたね。