セブン-イレブンが一歩先行く「コンビニアプリ戦争」利用者の心理は?
セブン&アイグループ主要アプリの伸び率は控えめ
セブン&アイグループの主要アプリと、ECサイト「オムニ7サイト」のログを確認してみましょう。同時にリニューアルしたイトーヨーカドーアプリですが、セブン-イレブンアプリに比べると、ユーザー数の伸びは控えめ。毎月増加はしていますが、4月時点で307万ユーザーにとどまります。
オムニ7サイトは、2018年6月に800万ユーザーを超えたものの、ログを見る限り、今のところセブン-イレブンアプリ急伸との関連は大きくないようです(売上は変わっているかもしれませんが)。アプリ版のオムニ7ユーザーは2019年4月時点で105万人と、さらに控えめ。
スマホアプリ版nanacoは実際の購買行動を顧客ごとに把握できる重要な「お財布」機能ですが、この1年間600万ユーザー前後で推移していて、大きな変動はありませんでした。
セブンアプリがユーザー囲い込みに成果
セブン&アイグループの主要アプリおよび、オムニ7サイトの併用状況を確認したところ、セブン-イレブンアプリユーザーは「オムニ7サイト併用」が39%で、他のアプリやサイトを使っていない「併用なし」38%と同程度でした。イトーヨーカドーやオムニ7のアプリ併用は、あまり使われていなくて10%前後と、コンビニほどはユーザー層が広くないのかもしれません。
イトーヨーカドー、nanaco、オムニ7の3アプリのユーザーおよび、オムニ7サイトのユーザーは、なんと7割近いユーザーがセブン-イレブンアプリを利用。とくにオムニ7アプリは79%が併用ユーザーで、オムニ7アプリからセブン-イレブンアプリへの誘客はうまくいっているようです。
セブン-イレブンアプリユーザーの併用状況推移をみると、リニューアル直後の2018年6月に比べて「nanaco併用」、「イトーヨーカドー併用」はそれぞれ100万人程度ユーザーが増えています。2019年4月時点でオムニ7はスマホサイトだと319万人が併用していますが、アプリは82.5万人でした。
セブン-イレブンアプリへ7月に搭載される予定の決済機能「7pay(セブンペイ)」が利用傾向にどう影響するのかが注目ポイントです。