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「おじさんのセクハラより、お局さんの嫉妬のほうが怖い」20代女性社員の悩み

ビジネス

追い打ちをかける、女性社員からの嫉妬の目

 よく飲み会で歌わされる間々田さんはこう語ります。

「私がおじさんに持ち上げられてアイドル曲を歌って踊ると、部署のお局たちは『ああやってすぐ媚びるんだから』『若い子は得だよね。需要があって』と、白い目で見てくるんです。だから、曲が終わると、いつも気を遣って、すぐに自分の部署の席に戻ります」

 しかし、上司からは「お酌しにきてよ!」と手招きされます。すると、先輩女性は「そういうのは若者の仕事でしょ」と、彼女の背中を押すとか。仕方なくお酌に行くと、やっぱり「若いから調子に乗ってる!」と、先輩女性に陰口を叩かれるそうです。

「おじさんのセクハラだって好きで受けているわけではないのに、先輩女性からも文句を言われます。一体、私にどうしてほしいのかさっぱりわかりません。おじさんとお局さんの両方からプレッシャーを受けて……男性の多い飲み会は本当に肩身が狭いです」

お局にネチネチいじられるのがツラい

顔を覆う女性

 間々田さんの場合、“若さ”を妬んだお局たちのマウンティングに自分が巻き込まれている状態で、どうしようもない。

「私はおじさんのセクハラよりも、お局さんの目線のほうが怖いです。他部署のおじさんとはたまにしか会わないし、お酒の場なので、その場を耐えればいいだけ。ですが、お局たちの嫌味はズルズル歯切れが悪いんです。

 自分の部署だけの飲み会も『男女混合の飲み会では、もっと飲んでなかった?』とか『今日はピンクレディー歌わないの?』とか言われます。このままずっと、あの先輩女性が部署を牛耳っているのかと思うと……真面目に仕事する気が失せてしまいます」

 男性からの身体的ハラスメントもツライけれど、ネチネチ精神的にえぐられる女性からの精神的ハラスメントはさらにキツいという間々田さん。直接的なハラスメントではないので、問題が浮き彫りになりにくいのも難しいところです。

 女性中心の職場で起きた難しい人間関係。それが原因で仕事を変える人も多いようですが、間々田さん自身も転職を考えているそうです。

特集・[飲みハラ]実況中継 Vol.10 ―

<取材・文/ミクニシオリ イラスト/デザイア恵利>

1992年生まれ・フリーライター。広告業界で絵に書いたような体育会系営業を経験後、2017年からライター・編集として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を中心に寄稿。Twitterでは恋愛・人生相談にも回答しています
Twitter:@oohrin

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