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「ピュレグミ」のカンロ好調のワケとは?米国市場本格参入で売上50億円目標

「ピュレグミ」のカンロ好調のワケとは?米国市場本格参入で売上50億円目標

カンロの「2024年決算・新中期経営計画発表会」が2024年2月7日に開催され、2024年度の業績報告に加え、今後の成長戦略および2025年度の経営方針が発表されました。グミ市場の成長をエンジンとして、さらなる売上拡大を見込み、グローバル展開の本格化を目指すということです。

2024年度決算はグミ市場が成長を牽引

2024年度の業績について、カンロは売上の継続的な成長を報告しました。特に、グミ製品が業績を大きく牽引しており、コロナ禍以降、グミ市場の拡大が同社の成長エンジンとなっています。中でも「ピュレグミプレミアム」が非常に好調で、マシュマロ食感の「マロッシュ」を第3の柱として育成中です。

2021年以降、売上高の更新を続けている同社は、今後もキャンディ市場を牽引する存在としてグミ市場の成長を見込んでいるといいます。

「新中期経営計画」成長戦略の4つの柱

発表会では、今後の成長戦略として4つの主要施策が掲げられました。

1. 設備投資:グミ生産ラインを2ラインから3ラインに増強し、生産能力を50%向上
2. 商品・サービス開発:「プチ贅沢」や「ご褒美」のコンセプトを重視し、消費者に特別な時間を提供
3. 海外市場の開拓:特に米国市場を重点ターゲットとし、「GLピュレグミ」ブランドを展開
4. 顧客エンゲージメントの強化:コアファンを意識したマーケティング戦略を実施し、ファンの声を活かした商品開発を推進

2025年の戦略はグローバル展開を本格化

2025年の重点施策として、カンロは米国市場への本格参入を進めるといいます。もともと主要ターゲットとしていた中国市場での展開が想定より進まなかったことから、アメリカ市場へのシフトを決断したとのことです。

米国向け商品も、香港・台湾向けと共通のグローバル専用商品を展開。「ピュレグミ」ブランドを米国市場に浸透させる戦略で現地生産も視野に入れ、2030年までに海外事業全体で50億円の売上を目標としています。

米国は市場規模の大きさやグミへの受容性が高い点から、カンロにとって魅力的な市場と位置付け。現在、現地の販売代理店は確保しており、価格戦略や利益率については今後の市場動向を踏まえて調整する予定です。

「ピュレグミ」などグミ製品を戦略的に展開

2024年の決算報告では、カンロのグミ市場における成長が改めて強調されました。また、新中期経営計画では、設備投資や海外市場の拡大を軸とした成長戦略が示されました。特に、2025年からの米国市場参入は、同社にとって重要なステップとなります。

カンロは今後も「ピュレグミ」をはじめとしたグミ製品を戦略的に展開し、グローバル市場での競争力を高めていく方針です。

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