情緒が不安定なモンスター上司にふりまわされる部下3人の告白
上司は部下を選べても、部下は上司を選べません。まだ立場の弱い若手社員がもっとも神経を使い、疲弊してしまう相手、それがモンスター上司です。
今回、とある宿泊サービス企業に出現したモンスター上司Aさんの話を、その部下である20代の若手社員3人から聞きました。あまりに理不尽すぎる言動とエピソードとは?
会議で反論するとカンシャクを起こされる
まずは現場責任者の山下智さん(仮名・29歳)がその上司について、こう話します。
「中途で入ってきたAさんは、社長からの信頼が厚く、入社から程なくして、私が関わる業務のほとんどの決裁権を持ちました。そしてあらゆる会議に出席しては、即座に答えられないような質問をしてきたり、現場サイドを無視して、高圧的に自分の意見を主張してきたりします」
そして、企画会議で事件が起きます。
「新商品の企画会議だったのですが、私を含めたメンバー3人が企画の提案を出しました。出席者全員でその提案についての議論をして、各提案の方向性をまとめ、次回の会議で再度提出する。そうやって会議をまとめようとした終盤、それまで一言も発していなかったAが突如、反対意見を言い始めたのです」
山下さんいわく、その反対意見は参加者全員が首をかしげるものだったため、山下さんは「言葉を選びながら丁寧にやんわりとそれを却下する」ようにまとめようとしたそうです。
「反対するならちゃんと代案出してから言えよ!」
すると突然、Aさんは逆上。山下さんは部下もたくさんいる前で脅されるようにこう言われました。
「は? じゃあどうするんだよ! どうしたいわけ? お前、反対するならちゃんと代案出してから言えよ!」
そのときの山下さんの気持ちはこうでした。
「まるでヤクザの恫喝のような口調で、ファクトベースで話ができない。ああなると、もう言い返す気力は失せるし、会議の議論ではないですね。出席した他スタッフたちが怖がっていたので、まずはAさんの気を沈めるため、一旦は謝って、そのご意見を検討させてください、と答えました」
新しい提案について議論していたのに、なぜか代案を求められる理不尽さ。その上司の感情に左右されて進む会議に、山下さんはやるせなさと絶望感を感じています。